戦後アメリカ
概要
戦後のアメリカの動向のお話です。
大統領を起点に見ていきます。
時代
1945年〜1974年
詳細
トルーマン(45-53)(民)
F・ルーズベルトが1945年に急死すると、トルーマンが昇格し大統領となり、戦後処理に当たります。
ソ連の拡大を防ぐためトルーマン=ドクトリンを発表するなどしました。
アイゼンハワー(53-61)(共)
朝鮮戦争を機に1953年、ノルマンディー上陸作戦を指揮したアイゼンハワーが大統領に就任し、「巻き返し政策」を掲げ、同盟網を張り巡らせます。
朝鮮戦争を休戦に持ち込み、緊張緩和に努めましたが軍事的政策も取りました。
国内では、国際世論の高まりに応じて、公立小学校での人種隔離を違憲とするブラウン判決がくだされ、南部の人種差別制度の廃止を求める公民権運動が始まります。
ケネディ(61-63)(民)
1961年、史上初、カトリック教徒のケネディが大統領になり、キューバ危機を乗り切ります。
キング牧師の指導する公民権運動にも理解を示しますがそれにより暗殺されてしまいます。
ジョンソン(63-69)(民)
後をついだ、副大統領であったジョンソンが公民権法を成立させました。
しかし、ベトナム戦争に軍事介入したことが批判を浴びると1968年、共和党のニクソンが当選します。
ニクソン(69-74)(共)
ニクソンは介入を弱め本国の犠牲を少なくします(ニクソン=ドクトリン)。
1972年には沖縄が返還され、中国との関係も正常化するため訪中するなど、友好化に努めました。
しかし、ベトナム戦争の戦費などで財政が苦しくなると、ドルの金兌換を停止するなどして世界に衝撃を与えます。(ドル=ショック)
アメリカ一国に集中したブレトン=ウッズ経済体制は転換期を迎え、変動相場制へと移行します。
カーター(77〜81年)
ニクソン、フォードの後大統領に就任したカーターは人権を重視する外交を展開します。
レーガン(81〜89年)
続く財政赤字に、「小さな政府」を目指す新自由主義的改革を提唱します。
同様の改革はイギリス、西ドイツ、日本などでも見られました。
外交では「強いアメリカ」をめざし、一時冷戦を緊迫状態にしますが、ソ連の歩み寄りと軍縮による財政効果への期待から緊張緩和を進めます。
ブッシュ(89〜93年)
緊張緩和状態だった冷戦を遂に終結させます。
その後もアメリカは世界の主要国として大きな影響力を持ち続けます。
2009年にはオバマ大統領が核兵器の廃絶を訴えたことにより核軍縮の動きが世界に広まっています。