方程式の数よりも未知数の数が多い方程式を不定方程式という。
基本的に式の数の方が少なければ、方程式の解を有限個に絞り込むことはできないものの、未知数に整数や自然数という特殊な条件があれば、絞り込むことができることがある。
受験でもよく出てくる不定方程式として、
を押さえておこう。名前の通り、出てくる文字の次数によって呼び名が変わる。
このうち一次不定方程式については、ピンと来ない方はユークリッドの互除法の辞書を復習しておこう。
の整数解
この辞書では二次不定方程式の考え方を学ぶ。
二次不定方程式の形を一般化すると、
と書ける。
ここで、(少し天下り的なんだけれど)この方程式の解の絞り込み方は、
の符号によって考えると良い。鉄則としては
となる。これ以外にも色々な考え方が求められる場合もあるので、あくまでも1つの指針として持っておこう。
【例】
【答】左辺を因数分解すると、
となるので、方程式は
と表せるので、解の候補は、
(復号同順)となる。(積の形にして解の候補を絞り込めた!)
を得る。(他は自然数にならない)
【例】
【答】
である。ここで判別式を
を満たすことが必要である。(← これがミソ。実数解
これを解くと、
となるので、自然数解
それぞれについて、元の方程式を考えて、自然数解
(...途中計算略...)
よって、求める方程式の解は
となる。
※ 問題集によっては、平方完成で2乗+2乗の形にして範囲を絞り込む方法が紹介されているかもしれないが、実質的にはこの実数存在条件による絞り込みと同じことをしている。
なんで係数の関係によって考え方が違うの?と思う方も多いと思うので、背景にも軽く触れてみる。
具体的には、
となる。(係数の値によってはそうでないこともあるので、あくまでもイメージとして捉えてほしい)
なので、
一方、
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