この項では、日本を訪れる外国人観光客について述べる。
訪日外国人観光客はインバウンドとも呼ばれ、ここ10年ほどで飛躍的に増加。経済への影響も大きくなっている。
(日本政府観光局(JNTO)資料より筆者作成)
2010年代以降、訪日外国人観光客は急増した。
この要因は政策的な影響が大きい。
国土交通省「観光白書」によると、外国人観光客が急増した要因には以下のようなものがあるとされている。
(日本政府観光局(JNTO)資料より筆者作成)
中韓台など近隣諸国からの観光客数が多い。2010年代は中国の割合が高くなったが、コロナ禍以降大幅に減った。
また、日本の中でも地方ごとにみてみると、九州では中国・韓国からが多く、広島・京都は欧米からの観光客が多いなどの特徴もある。
訪日外国人が日本でお金を使うことで、日本経済にも大きな影響を及ぼしている。
2023年、訪日外国人が日本で使った金額は5兆3065億円で、これから日本人が海外旅行で使った金額を差し引いた「旅行収支(国際観光収支)」は4兆2295億円と大幅な黒字となった。
また国籍別でみると、欧米からの観光客は、アジアからの観光客に比べ10万円程度多くお金を使う傾向がある。所得水準が高いこと、平均滞在日数が長いことが要因とされている。
直近の外国人観光客数の伸びは非常に急激だったため、急に増えた観光客に対応しきれない観光地も多かった。
などさまざまな問題が発生している。
特に観光客が多い京都市では、観光客が多すぎ、地元住民の生活に悪影響を及ぼすオーバーツーリズムが問題となっている。
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