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電気容量


定義

つの金属が向かい合い、正負の電気を蓄えられるような装置のことをコンデンサーと呼ぶ。

電池などでコンデンサーに電圧をかけると、極板間で電荷が移動し、コンデンサーで起電力と等しい電位差が生じることになる。このとき、蓄えられた電気量 とかけられた電圧 の比を電気容量という。

この定義は、コンデンサーの範囲で使いまくるので、必ず覚えておこう。 の値が大きいほど同じ電圧でより多くの電荷を蓄えられることを考えると、「容量」という言葉の意味がよく理解できるはず!

Dr.okke 物理分野 P1 5.png

※ 極板間は基本的には真空であり、電荷は銅線を伝って移動する点に注意しよう!極板間をジャンプするわけではない。

また、電気容量の単位には ファラド)を用い、 の関係が成り立つ。ただし、実際のコンデンサーの電気容量は非常に小さい値をとることが多いので、

  • μ

の単位を用いることが多い。(μマイクロファラドピコファラドと読む)

別の求め方

もちろんかかっている電圧と蓄えられた電気量が分かっていれば、この定義から電気容量が求められるが、電気容量はコンデンサーの形状によって決まっており、平行板コンデンサーの場合は極板の間隔と面積からも求めることができる。極板面積 、極板の間隔 の平行板コンデンサーの電気容量は、誘電率 ε を用いて次のように表せる。

ε

当然ながらこの公式は平行板コンデンサーの場合しか使えない。さらに、誘電率が与えられていないのにこの公式を使ってしまって不正解となるミスもよくあるので注意しよう。

導出

極板面積 、極板間の距離 の平行板コンデンサーに、電圧 をかけて の電荷を蓄えたとする。

このとき、図のように、上の極板に の電荷が、下の極板に の電荷が蓄えられているとすると、ガウスの法則 より、

  • 上の極板から、上下に 本ずつの電気力線が出る
  • 下の極板に、上下に 本ずつの電気力線が吸い込まれる

ことになる。

Dr.okke 物理分野 P1 7.png

ガウスの法則は、どんな閉じた曲面をとってきても、その中に電気量 があれば、曲面を貫く電気力線の本数が 本になるよ、というすごい法則。

よって、極板間の電気力線の総本数は、 本である。

※ 極板の外は、両極板による電場が逆向きで打ち消し合うので、電場は無視できる点も押さえておこう!

ここで、 あたりの電気力線の本数が電場の強さ(これが電気力線の定義!)なので、極板間の電場の強さ

と表せる。

この一様電場の大きさから、極板間の電位差

と求められる。

ここで、誘電率 というものを と定義すると、

となるので、上で求めた電位差は

と変形できる。

よって、電気容量の定義式より、コンデンサーの電気容量 は、

となり、コンデンサーの極板面積と極板間の距離を用いて表すことができた!

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