市街地の中に空き家や空き地、空き店舗などがポツポツとできる現象を、都市のスポンジ化という。
など様々な悪影響があり、これを解決するためにコンパクトシティ化などの政策が行われている。
下の図は、宮崎市中心市街地の地図である。
空き地は黒で表示している。中心市街地にも関わらず、点々と空き地が発生していることがわかる。
(国土交通省資料)
都市のスポンジ化によって、以下のような問題点が発生すると考えられている。
空き地が発生するようになった都市は、賑わいが減少し、経済活動が停滞する。これは街の魅力を低下させ、街のさらなる衰退につながる。
想像してみてほしいのだが、空き家・空き地だらけの街と人がたくさん集まって賑やかな街、どちらが魅力的だろうか。
賑やかな街にはさらに人が集まり、寂れた街からは人がでていってさらに寂れてしまうものである。

空き家は、犯罪の拠点となることがある。
犯罪組織が違法薬物を空き家で栽培する、空き家に死体が遺棄されるなどの事例が報告されており、空き家の増加は犯罪拠点の増加を意味する。
空き家が少ないこと自体が、犯罪を防ぐのである。
人口密度の低い郊外で特に影響が大きい。
薄く広く市街地が広がっていると、水道、電気、ガス、ゴミ収集、公共交通、小売などのサービスは効率が悪くなる。
たとえば、市街地が広いと、かなり長い水道管を敷設しなければならず、建設・維持管理に多額の費用がかかる。

行政からすると、行政サービスに余計にお金がかかるようになってしまい、財政悪化や行政サービスの削減につながり、最終的には市民生活に悪影響が及ぶ。
空き地が増え、空洞化した街は、土地の値段(地価)は下がる。
地価が下がると、固定資産税も下がる。
固定資産税は市町村の税収の主要部分を占めるため、地価の低下は税収減の大きな要因となる。
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