概要
数列 の一般項は何になるだろうか?差を取ってみても同じじゃないし、比を取ってみても同じじゃない。困った。
ただ、項の差を計算すると、
と規則的になっていそう。そこで階差数列が登場する。
数列 に対して、 項の差を取っていったものも数列である。これを階差数列という。
階差数列を新しく とおくと、 数列 の一般項を、この階差数列を足していくことで求めることができる。
つまり、イメージは下の通り。

注意しないといけないのは、この一般項の式は で定義される式なので、 の一般項しか求めていないということ( は別で求めて、まとめられそうならまとめて答える)。
なぜ で定義されるかというと、 に注目すると、 のとき「 が から まで」という変なシグマ計算になってしまうため。
例
上の例で考えると、 のときの一般項 は、
と求められる( は、初項 、公差 、項数 の等差数列の和であると見て、シグマを計算した。詳しくはこちらの「シグマ」の辞書から確認)。
一方、 のときは、 であり、上の
に を代入した値と等しくなる。
よってまとめることができて、
となる。
補足
上の例のように、シグマの中に書く、階差数列 の一般項(ここでは )は、 自分で推測して求めないといけないことが多い。
漸化式で、
という形にピンときたら、それは階差数列を使って一般項を計算できる。