概要
いきなりデカい記号が出てきてとまどうランキング上位の「(シグマ)」。
「右側に書いてあるものを、下の文字から上の文字まで足し合わせる」 というイメージを大事にしよう(この書き順じゃないと怒る先生もいる)。
というところが、具体的な を含む式に変わっていくのだが、 の多項式だった場合は、下の公式を使ってシグマを外していくことが多い。
また、 が 等差数列の一般項となっていた場合には、上の公式も使えるが、等差数列の和として一気に計算するのが早い。(下の例の つ目)
さらに、 の が指数に含まれていたりと、等比数列の一般項となっていた場合には、シグマは等比数列の和になるので、等比数列の和として一気に計算する。(下の例の つ目)
例
【例1】
に を入れると、左辺は で右辺も になるので、チェックできる。
【例2】
については、どうやって計算するか。分解してシグマの公式で解いてもいいが、このシグマの中身が、初項 、公差 の等差数列の一般項だとわかると、等差数列の和として一気に計算できる。なんでわかるねん!という方は、シグマを書き下してみるとわかる。
【例3】
については、どうやって計算するか。多項式ではないので、シグマの公式が使えない!でも、このシグマの中身が、初項 、公比 の等比数列の一般項だとわかると、等比数列の和として一気に計算できる。なんでわかるねん!という方は、シグマを書き下してみるとわかる。
証明
なんでこんな形になるの?ということを視覚的にイメージで理解したい方は、2乗の式ははやくち解説さん、式変形チャンネルさん、3乗の式は数学ボーイズさん(2乗も)、の動画を参照。
下の式による証明を動画で学びたい方は、例えば古賀真輝さんの動画を参照。
は等差数列 なので、初項 、公差 の等差数列の和として計算できる。
の式を示す。
の両辺を、 〜 まで足し合わせると、左辺は途中の項が打ち消しあってスッキリした形になり、
となる。
を用いて、これを変形していくと、
よって、両辺 で割って、
が成り立つ。
の式については、
の式を使って、上と同様にして示せる。
補足
- シグマの計算公式の証明は、2010年の九州大学などで出題されている。
- 実際に答案に書くときは、上の公式を頭において、 数学的帰納法で示す方がずっとラク!