概要
という数の並びをイメージしよう。ずつ掛けられていることがわかる。
このように、 次の数との比(つまり何倍か)が常に等しい数列を、「等比数列」 と呼ぶ。(数列とカッコよく書いているが、簡単に言うと数の並び)
また、次の数との比を公比と呼び、基本的に で表す。コーヒーではない。コーヒ。この例では 。

数列の何番目にどういう数字がくるか、すぐにわかるようにしたものが、 「一般項」 と言われるもので、第 項目の数を を使って表現し、基本的に と書く。
等比数列の場合は、
となる。( は初項と呼ばれ、つまり数列の最初の数を表す。この例では )
これは、最初の数に、公比を 回掛けたものが、 番目の数になると考えると理解できる。
この式によって、 数列の何番目にどういう数字がくるか、すぐに計算できるのがおいしい。たとえば、 番目にくる数は、
とわかる。
等比数列の「和」 についても知っておこう。等比数列の初項から第 項までの和、つまり
については、
で計算できる。(和は基本的に大文字 を使う)
のときは、 が になって割れないので特別扱いしている。この場合は、比が 、つまり初項と同じ数が続くので、 で計算できる。
たとえば、上の数列の初項から第 項までの和を計算すると、
とわかる。
証明
のときを示す。等比数列の一般項の式 から、
の両辺に をかけると、
となる。ここで、 から を引くと、間の項がどんどん打ち消されて、
となる。
補足
- 難しそうな漢字がたくさん出てくるが、 簡単な数の並びとイメージで考えるようにすると、一気に数列と仲良くなれる。
- 和については、 から足さなくてもOK。その場合は項数を使う。例えば第 項から第 項までの和は、第 項が なので、下の式で計算できる。
- 和の公式については、 「公比分の、初項かける公比の項数乗」 と念仏のように唱えて覚えよう。人に迷惑をかけない範囲で。
- 一般項の 乗と、和の 乗がごっちゃになりやすいので注意。
- 漸化式で、 という形にピンときたら、それは等差数列を表している。