〇一橋世界史役立ちランキング
• 【決定版】一橋世界史役立ちランキング(過去45年検証)
〇松山の世界史チャンネル
/ @松山の世界史チャンネル
一橋大学は中世ヨーロッパの都市を繰り返し出題しています。
一橋世界史役立ちランキングという動画でも紹介していますが、一橋大学の世界史頻出度でも第3位とかなり上位に位置している重要テーマです。
2016年の問題は中世都市と古代ギリシアの都市を比較させる問題でかなり難易度が高いです。
今回はこの問題を通じて、比較の問題を解くための思考方法についても紹介していきます。
解答のポイント
1.中世都市の「地理的・経済的側面」
①聖トマスは、中世都市の地理的・経済的な性質を重視
②中世後期、遠隔地商業が盛んになった結果、交通の要衝に発達(生産や流通の拠点)
③商人や手工業者たちは相互扶助と利益独占のためにギルドを結成し、市政を運営
④商人ギルドの親方が市政を独占していたが、ツンフト闘争を経て同職ギルドの親方も市政に参入
2.古代ギリシアの「政治的側面」
⑤一方、アリストテレスは、古代ギリシアの都市における政治組織としての性質を重視
⑥アテネではポリスは重装歩兵の主力となった市民によって運営
⑦成年市民による民会が政治の最高議決機関の直接民主制
3.両者の都市国家論の相違が生じた理由
⑧ポリスの市民が労働を奴隷に委ねて経済活動から遠ざかった
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⑨大半の中世都市市民の活動の中心は政治的活動よりも商業・手工業・交易活動といった経済活動
⑩ポリス市民は政治的に平等であった
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⑪中世都市では原則として政治に携わるのはギルドの親方階層のみであり、同じ市民の中に階級が存在