【 note: https://note.com/yaguchihappy 】
ATPのはたらき(呼吸や光合成との関係)について講義します。
ATPの構造について
• ATPの構造【ATP①】 高校生物基礎
●発展生物を学んだ人は、光合成について、以下の現象まで理解しておく。
・光エネルギーは葉緑体のチラコイド膜にあるクロロフィルを活性化させる。
・その結果、光化学系IIから光化学系Iへ電子が伝達される。電子伝達系により、ストロマからチラコイド内にプロトンが能動輸送され、そのプロトンの濃度勾配を利用してATP合成酵素により ATPが合成される。このしくみを光リン酸化という。
・光化学系IIでは、電子伝達に伴い、水が分解され、電子が引き抜かれる。その際、酸素が副産物として発生する。
・光化学系Iでは、電子伝達に伴い、電子がプロトンと共にNADP +と結合し、NADPHが生じる。
・高エネルギー運搬体であるATPとNADPHを用いて、ストロマで起こるカルビン・ベンソン回路により、炭水化物が合成される。その際、ルビスコという酵素が二酸化炭素を固定する反応を触媒する。
問題:ATPが関わる反応を4つ選べ。
①ホタルの発光 ②光合成 ③呼吸 ④カタラーゼによるH2O2の分解
⑤ヘモグロビンとO2の結合 ⑥筋収縮
答え:①②③⑥(もちろんATPが関わる反応は膨大にあるが、特に試験に出やすいのはこのへん)
●ATPは、生理的条件下では、ATP分解酵素の作用を受けなければ安定なので、勝手に加水分解されるようなことはない。
つまり分解反応における活性化エネルギーが高い。
したがって効率的に化学エネルギーの運搬に寄与することができる。
●ATPは、不安定なリン酸結合をもつヌクレオチドの一つとして最も古く発見された(1929)。現在では様々な生命活動のためのエネルギー供給源になることが知られており、生体のエネルギーの「通貨」と見なされている。ATPは広く生体に存在し、例えば哺乳類の骨格筋には静止状態で100 g当たり0.35~0.4 g含まれる。2個の高エネルギーリン酸結合をもち、リン酸基が離れることにより多量のエネルギーを生じる。
●ATPは、生理的条件下では、ATP分解酵素の作用を受けなければ安定なので、勝手に加水分解されるようなことはない。
つまり分解反応における活性化エネルギーが高い。
したがって効率的に化学エネルギーの運搬に寄与することができる。
●ATPは加水分解されやすい高エネルギーリン酸結合(リン酸無水結合)で化学エネルギーを運ぶ。
#代謝
#生物基礎
#ATP