今回は学習院大学2021大問1 1-1を解説しました!思考力練習には良い問題だと思います!実験の意味を理解するのは難しいですね。グラフが何を表しているのか考えてみて下さい!
問題PDFはこちら↓
https://drive.google.com/file/d/1-tXjZL2hJrizKep5el1OR99g1JO5jJMI/view?usp=share_link
文章での解説↓
[3H]と[14C]のそれぞれで培養した時間がポイントです!
例えば
[3H]で4分→[14C]で長時間培養した場合、
mRNAではアミノ酸の合成は、
(始)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー→(終)
の順に、
(始)3H 3H (終)
と、まず3Hを取り込むはずです。
また合成されたアミノ酸は伸長によって(始)→(終)に移動していきます。
そして4分たてば、
(始) 14C 14C 14C 3H 3H(終)
と、取り込むロイシンが14Cに変化していきます。
さらに伸長が進むと、
(始) 14C 14C 14C 14C 14C 14C 14C 14C 14C 14C 3H 3H(終)
となります。
これをトリプシンで加水分解して、
|14C 14C| |14C 14C| |14C 14C| |14C 14C| |14C 14C| |3H 3H|
のように、番号1〜6に分類したとします。
すると「3Hを多く含むもの」=「アミノ酸が伸長していく方向」であることがわかります。
では培養時間を変えた場合も考えていきますね。
例えば
[3H]で16分→[14C]で長時間培養した場合、
mRNAではアミノ酸の合成は、
(始)3H 3H (終)
と、3Hを取り込み
そして16分たてば、
(始)14C 14C 3H 3H 3H 3H 3H 3H (終)
と、先ほどよりも少し後ではありますが、取り込むロイシンが途中で14Cに変化していきます。
さらに伸長が進むと、
(始) 14C 14C 14C 14C 14C 14C 3H 3H 3H 3H 3H 3H(終)
となります。
これをトリプシンで加水分解すると、
|14C 14C| |14C 14C| |14C 14C| |3H 3H| |3H 3H| |3H 3H|
のように、番号1〜6に分類されます。
これでも同じように「3Hを多く含むもの」=「アミノ酸が伸長していく方向」であることがわかります。
どうでしょうか??