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今回は童謡「バナナのおやこ」を元にその歌詞を生物学的に説明しました!0:00〜3:40 (通常の説明) 3:41〜最後 (三倍体の説明)
私たちが普段食べているバナナは栽培品種の「キャベンディッシュ」というもので、あれば通常の二倍体ではなく三倍体になっているため種ができません。この三倍体は人為的ではなく突然変異によって生まれたもので、これを株分けや挿し木によって増やしています。(種子ができないので種子で増やすことはもちろんできません)
ちなみに高校生物の教科書にも登場する「種無しスイカ」の場合は、二倍体のスイカをコルヒチン処理し(コルヒチンは紡錘体の形成を阻害するため、染色体の倍加が起こります)これによって四倍体が作られます。この四倍体のバナナと二倍体のバナナを交配することで三倍体の種無しスイカができるという訳です。
☆入試問題例☆
三倍体の生物はすべて有性生殖の能力を欠く。この理由を減数分裂の際の染色体の挙動に触れながら60字以内で説明しなさい。(2000 鳥取大学)
解答例
三倍体植物は相同染色体が3本ある。減数分裂の第一分裂前期から中期にかけて相同染色体の対合が不安定になり、相同染色体どうしが二分される過程に異常が生じる。その結果正常な胚形成が行われず不稔となるから。