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今回は,大正11年の九州帝國大學工学部の問題。
与えられた無限級数が収束するような x の値の範囲を問われています。
今回も前回同様,Taylor の定理などは前提とせずに,高校数学の範囲で答えを出していきます。
この x の多項式は,log(1 x) の Taylor 展開の形をしています。
よって収束する x の範囲において,その収束値は log(1 x) となる,というわけです。
収束性を証明するときは,前回も登場した式で残りの積分項が 0 に収束することをいえば OK ですね。
一方,収束しないときは,和をとっている各項の絶対値がどんどん大きくなっていることを示すのが手っ取り早いです。
「無限級数が収束する」⇒「各項が収束する」は真なので。
足し合わせているモノの絶対値がどんどん膨れ上がると,収束しようがないということですね。
数学 III の様々な知識を総動員する良問でした。
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【プロフィール】
林 俊介 (はやし しゅんすけ)
オンライン家庭教師を運営する会社の社長。
大学の講師もやっています。
2015年 筑波大学附属駒場高等学校 卒
2015年 東京大学理科一類 入学
2019年 東京大学理学部物理学科 卒
・2014年 日本物理オリンピック金賞
・2014年 東大実戦模試物理1位
・東大入試本番では数学で 9 割を獲得
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<目次>
00:00 大正11年 (1922年) の九大入試
00:21 部分和 Sn と log(1 x) の関係
03:42 [1] x < -1 のとき
12:53 [2] x = -1 のとき
19:40 [3] -1 < x < 1 のとき
25:01 [4] x = 1 のとき
27:20 [5] 1 < x のとき
31:42 場合分けの結果と問題の答え
32:48 補足事項:収束半径
36:44 おわりに