【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
CAM(かむ)植物の行う光合成について講義します。
語呂「サボってないでカモ(CAM)――ン!(サボテン、CAM植物)」
*C4植物についての講義はこちら。
https://youtu.be/mBo0e2LTcK8
*動画の図は、代謝経路の一部を省略して描いている。
●CAM植物は、「気孔を開けてCO2を取り込む時間(夜)」と、「気孔をかたく閉じてカルビン回路(カルビン・ベンソン回路)を働かせる時間(昼)」を分けている。夜間に液胞に蓄えたリンゴ酸が、昼間に炭素固定のためにCO2を供給する。
*C 4植物は、炭素の固定とカルビンベンソン回路を別の細胞で行うことで『空間的に隔離』し、CAM植物は、同じ細胞で異なる時間帯に行うことで『時間的に隔離』しているのである。
●CAM植物は、明け方食べると酸っぱい。このことは長い間不思議な現象とされていた。やがて、CAM植物は、夜の間に二酸化炭素を固定し、生じたリンゴ酸を液胞の中に蓄えているということが明らかになった。蓄えられていたリンゴ酸は昼間になると脱炭酸され、放出された二酸化炭素がカルビンベンソン回路によって固定される。
●CAM植物の例(必ず問われる):ベンケイソウ、サボテン、パイナップル
*CAMは「ベンケイソウ型代謝(crassulacean acid metabolism)」の略である。
*上に挙げた例の他にも、様々なCAM植物が知られている。着生植物であるランの仲間にもCAM型の光合成を行っているものがいる(コチョウランなど)。樹上や岩場に着生して生育する着生植物は、土壌から十分に水分を吸収できないため、常に水分ストレスにさらされていることが多い(水不足に陥っている)。よって乾燥に適応したCAM型の光合成を行うように進化したと考えられている。
*CAM型光合成の詳細
CAM植物は、夜間に気孔を開いてCO2を取り込み、C4化合物であるオキサロ酢酸として固定する(知らなくてよいが、正確には大気中のCO2は細胞内でHCO3ーとなる。HCO3ーはPEPカルボキシラーゼという酵素によりホスホエノールピルビン酸と反応する。その結果オキサロ酢酸が生じる)。
オキサロ酢酸はリンゴ酸に変換され、液胞中に貯蔵される。昼間に気孔を閉じ、リンゴ酸からCO2を放出して(リンゴ酸からCO2とピルビン酸ができる。ピルビン酸は様々な反応を経てホスホエノールピルビン酸に戻る)カルビン回路によって有機物を合成する。乾燥の激しい昼間に気孔を閉じることができるので、蒸散による水分の損失を低く抑えることができ、乾燥地帯でも生育できる。
問題: CAM植物の光合成のしくみには、どのような利点があるか。
答え:乾燥の激しい昼間に気孔を閉じることで、蒸散による水分の損失を防ぎ、乾燥地帯での生育に適応できる。
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