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Keio University Mita Campus

商学部 小野晃典 - 「マス・カスタマイゼーション」をめぐる行動や現象のメカニズムを探究する

次の動画:文学部 近森高明 - 社会関係の媒体、知覚や経験の媒体としての「都市空間」の社会学

概要

動画投稿日|2015年7月24日

動画の長さ|4:51

慶應義塾大学商学部教授 小野晃典 研究紹介 慶應義塾大学商学部・小野晃典(あきのり)教授は、広告論、流通論、意思決定論、消費者行動論などに分化したマーケティング各論を同時に考慮し、経済学や社会学、心理学などの関連諸科学をも視野に入れながら、マーケティング研究を行っています。 「私の研究テーマはいろいろあるんですけど、マス・カスタマイゼーションというものに十年来取り組んでいます。マス・カスタマイゼーションというのは何かというとマスプロダクションのマス、要するに大量という言葉をとっていますが、で、カスタマイゼーションというのは受注供給ですね、大量に受注供給する、と、そういうような意味合いです。マスプロダクション、大量生産の世界では大量にベルトコンベアに乗せて生産をするわけですのでとても安く出来上がる。だけども画一的な製品になりがちですよ、と。それをベルトコンベアに流れてくる一つ一つの製品を消費者のニーズにあわせていろんな違う部品を組み替えることによって一つ一つが違う製品に、個性的な製品になっていく。お客さんのニーズに合わせて生産されていく製品を一人ひとりニーズの違うお客さんにあわせて供給していく、それがマス・カスタマイゼーションです。」 しかし、あらゆる企業が自社製品にマス・カスタマイゼーションを導入することは、消費者にメリットばかりでなく、デメリットももたらします。なぜなら、少ない製品の中からの選択は簡単ですが、無限の種類の製品の中から選ぶことは煩わしく、消費者に混乱を生じさせるからです。これをマス・コンフュージョンといいます。 「私はそこに着目して、企業が消費者にカスタマイゼーションシステムを提供するときには消費者のニーズにあった製品を提供しますよ、なんでも言ってくださいというそういうふうなシステムではいけない、そういうふうなところに問題意識を抱いています。具体的にいうと全ての企業が消費者に対して何でも注文して下さいというふうな言い方をするとどの企業も自分のブランドのアイデンティティを捨てることになってしまいますけどそれではうまくいかないですよ、ということです。ブランドのアイデンティティも守りながら顧客のニーズに合致させる、その意味合いでマス・カスタマイゼーションにはジレンマがある。そのジレンマを解くためにはカスタマイゼーションシステムを何らかの形で制約してやって制約下の中でカスタマイゼーションシステムを作り上げていく。どういうふうなシステムを作っていったほうがいいか、そこの部分に挑戦があるというふうに言えます。」 このマス・カスタマイゼーションという研究分野が世界的に注目される以前から、日本人は顧客に対して細やかに配慮した製品やサービスを提供することに心を砕いてきました。それだけに、日本のマス・カスタマイゼーション研究は、実務との相乗効果によって、今後更なる発展を遂げるものと期待されています。 「マス・カスタマイゼーションという言葉は売り手が買い手の注文を聞いてそれで製品を供給すると、そういうふうなシステムですけど、それではイノベーティブな製品が生み出されません。企業が買い手の潜在的なニーズを探り探ったニーズを、掘り起こしたニーズに基づいて新たな製品を作るという、そういうふうな使命があります。それを多様なニーズを探って個々の消費者に提案する。まさにコ・クリエーション。売手と買手が製品を協創する、共同して製品を開発する、そういうふうな概念まで昇華させないといけません。 そういう意味でカスタマイゼーションをコ・クリエーションしていく、ということが重要だし、それに関する諸現象について研究を進めていきたいと考えております。」

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