水上交通
水上交通
要は船で人や物を運ぶということです。船舶交通とも言います。
水上交通最大の特徴は、とにかく大量輸送ができるという点です。速さは他の交通機関に劣りますが、安く、大量に物を運べるという点で他に代替が効きません。
というわけで、遅くてもいいから、とにかく安く大量に運びたい時に水上交通が使われます。
今という時代は、旅客輸送は速達性が強く求められている時代なので、旅客では水上交通の出番はあまりありません。せいぜい渡し舟かクルーズ船程度です。
というわけで、水上交通は主に貨物輸送で活躍しています。
貨物輸送
貨物は、とにかく大量にものを運べるという強みを活かし、世界物流の主役を担っています。
貨物船にはいろいろありますが、特に主要なものとして
- タンカー
- バルクキャリア(ばら積み船)
- コンテナ船
- LNG船
- 自動車専用船
などがあります。
旅客輸送
現在、船舶は旅客輸送の主役ではありません。現代の旅客輸送では大量性よりも速達性が求められているからです。
ところが物事には例外があるもので、船舶での旅客輸送が盛んな地域もあります。コンゴ民主共和国が有名です。
コンゴ民主共和国では道路整備が遅れており、鉄道網も不十分であること、大都市がコンゴ川沿いにあることから、コンゴ川の舟運が国内の東西の交通の主軸を担っています。
また、もう一つの旅客輸送の形態としてクルーズ船があります。各地の観光地を周遊するタイプの客船です。
このようなクルーズ船は、寄港地に多大な経済効果をもたらします。船が港に着くと乗客がゴソッと降り、そこで一日、長ければ数日滞在して寄港地にお金を落としていきます。しかも大型のクルーズ船なら2000人を超える人が乗ってますから、その総額はとんでもない額です。
特に近年はクルーズ船の大衆化もあり、クルーズ船の運行が増え、寄港地への経済効果が無視できなくなってきました。そこで各地の港はクルーズ船を呼び込もうと誘致に積極的になっています。
コロナ前だと、日本の寄港地で特に多かったのが九州・沖縄です。中国など近隣地域からのクルーズ船が寄港することが多かったようです。