バルクキャリア
バルクキャリア(ばら積み船)
ばら積み船、要はドサドサっともう適当に積み込める船のことを指します。梱包していない、穀物などの腐りにくい農作物や鉱石などを運んでいます。
全世界の貨物船の中でばら積み船が最も多く、世界の商船の4割ほどを占めています。
上についてるの四角いのがハッチで、これが開閉して荷物がドバーっと出てきます。
ばら積み船、船賃、コロナウイルス
ばら積み船が主に運ぶのは鉄鉱石、石炭、穀物(小麦、とうもろこし…)、大豆もそうです、とにかくいろいろとあります。穀物など農作物を積載するものと鉱石を積載するものは、当然設計も異なるのですが名称としてはどちらも大きくばら積み船と分類されます。
ばら積み船が世界の海運市場で大きなシェアを握っているのはこのように多様な品目の貨物を運んでいるからで、世界の海運に欠かせない存在となっています。
海運関係でよくニュースになるのは運賃の上下です。そして貨物船の運賃に最も大きな影響を与えるのがこのばら積み船なのです。なんせシェアが高いですから。
ばら積み船は、貨物の積み込みと積み下ろし、特に積み下ろしに非常に手間がかかります。けっこう難しいらしいんですよね…
そして、手間がかかるということはつまり港で多くの労力を必要とする、多くの港湾労働者を必要とするということです。
この、多くの労働者が必要という点が、今回のコロナ禍でネックになってしまったのです。コロナで労働者が集められない、その結果港がうまく動かない、積み下ろしが満足にできない、そうすると船を効率よく動かせない、その結果運賃が上がる、というサイクルができあがってしまったわけです。 風が吹けば桶屋がもうかると言いますが、まさしくそんな感じですね。
コロナ禍で船の運賃が上がって世界各地で物価が上がったり物流が滞っていたというのが問題になっていましたが、そのうちの一つにこんな事情もあったんですね。