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タンカー


タンカー

石油を運ぶ船

船全体が大きなタンクになっていて、その中に原油がたぷたぷに詰まっている。

石油の消費が多い地域パイプラインでの輸送ができない地域で主に運行される。

中東→東アジア・ヨーロッパ

など。

タンカーとバラスト水問題

バラスト水はタンカーに限った話ではなく、全ての大型船舶に言えることなのですが、せっかくなのでここで話しておきます。

石油を送り届けた後は、タンクが空っぽになるので船がめちゃ軽くなり、船が浮き上がってしまいます。そうするとスクリューが水面の上に出てしまって航行不能になったり、重心が上がって不安定になり危険なので、そのへんの海水をバラスト水としてタンク内に注入します。

バラスト水はそのへんの海水を注入しているので、当然ながら海中の生物が紛れ込みます。網で漉しとるのでさすがに魚とかは入ってきませんが、プランクトンや小さな海藻、貝などはどうしても混ざってしまいます。

そして船が目的地に到着し、バラスト水を放出するとその微小な生物が放出されます。大抵は淘汰されて死滅するのですが、一部が周囲の環境に適応して生き残り、侵略的外来種として定着してしまうことがあります。例えば日本からヨーロッパ、オーストラリアなどに運ばれたワカメは侵略的外来種として非常に問題になっています。

このように生態系を乱すとして問題になっているバラスト水ですが、近年では環境保護のためにバラスト水を処理し、生物を全て死滅させてから捨てるようにするという対策が取られています。国際的には、バラスト水管理条約という条約が2017年に発効し、バラスト水を適切に処理してから排水することが義務付けられています。

ここまで細かいことは受験では出ませんが、バラスト水が環境問題を引き起こしているということは押さえておきましょう。

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