概要
下の三角形 と三角形の内部の点 に対して、次の等式が成り立つことをチェバの定理という。

どの点から始めてもいいので、三角形の頂点と辺上の点を交互に通りながら、一筆書きして元の点に戻ってくるイメージを持とう。

証明
線分の比を三角形の面積比に置き換えて証明していく。
まずは、 と の比について考える。

上の図の通り、 と から直線 に垂線 、 を下ろすと、平行線と線分比の関係から、
が成り立つ。さらに、 と の面積の比は、底辺が で共通なので高さの比と等しくなり、
となる。よって、
が成り立つ。同様にして、


が成り立つので、チェバの定理の左辺は、
となって示される。
例
【問】下の図において、 を求めよ。

【答】チェバの定理から、
が成り立ち、これを解くと
と求められる。
補足
- 覚え方は、 三角形の一つの頂点からの一筆書きで覚えるのが王道(内部の点 以外は全て通る)
- 三角形とある 点について考える時に使えることが多い
- メネラウスの定理と間違えやすいが、メネラウスは三角形と一本の直線について使う
- ちなみに、メネラウスは 世紀の人で、チェバさんは 世紀の人。チェバさんがメネラウスの定理も再発見して、公表した
- 点 は、三角形の内部にあっても外部にあってもよい
- 使い方については、ヨビノリさんの「チェバの定理とメネラウスの定理の本質」の動画も見てみよう!
- 逆も成り立つ。つまり、任意の三角形 において、辺 、、 にそれぞれ 、、 があり、以下の式が成り立つのならば 直線 ・・ は 点で交わる