概要
双曲線とは、 つの焦点からの距離の差が一定になるような点の集合と定義されるが、簡単にいうと、 反比例のグラフをグイッと傾けた形。
双曲線の方程式は、右辺が かで パターンあり、
で表される。 軸と 、 で交わるのが上のもので、 軸と 、 で交わるのが下のもの(代入してみると納得できる)。
、つまり 軸と交わるバージョンは、 を正の定数とすると、

、つまり 軸と交わるバージョンは、 を正の定数とすると、

双曲線上の接点 における接線の方程式は、それぞれのバージョンに応じて
で表される。
証明
双曲線の方程式の厳密な証明は、例えばAKITOさんの動画やただよび・高瀬先生の動画を参照。よく同値性が誤魔化されている証明が載っているので、注意。
ここでは、1つ目の双曲線の形で接線の方程式を証明する。
双曲線の方程式を両辺 で微分すると、
(この微分は、合成関数の微分を用いている)
のとき、
よって、 における接線の方程式 は
となる。接線の方程式の作り方をポッカリ忘れた方は、この「接線の方程式」の辞書で確認。
いま、 はこの双曲線上にあるので、代入して、
を に代入して、接線の方程式
を得る。
また、 のとき、つまり、点 、 での接線は、それぞれ 、 で表されるが、この接線の方程式に含まれる。
補足
双曲線の媒介変数表示は、「円の媒介変数表示」の辞書の補足で確認しよう。
軸との交点は、覚えていなくても を にしたりして簡単に求められる。焦点は、 双曲線の曲がっている内側にあることを頭に入れておくと、足し算であることを思い出しやすい。
上では、双曲線の中心が原点にある場合のみを扱ったが、中心が違うところにある場合もある。その場合は、中心の移動に応じて、全部平行移動すれば問題ない。
接線の方程式は、円の場合と同じように、 の一つを に、 の一つを に変えると考えればOK。