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【高校地理】3-10. D, E気候(亜寒帯、寒帯)の自然と暮らし | 3. 世界の気候

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概要

動画投稿日|2021年6月15日

動画の長さ|10:58

高校地理の授業動画、「世界の気候」第10回は「D, E気候(亜寒帯、寒帯)の自然と暮らし」です。 ケッペンの気候区分、前回までのA, B, C気候に引き続き、今回の動画では、残る2つ、D気候(亜寒帯)とE気候(寒帯)をまとめてみていきます。 【目次】 0:00 イントロダクション 0:22 D, E気候の定義 1:59 D気候(亜寒帯)の分布 3:44 E気候(寒帯)の分布 4:32 D, E気候の植生と土壌 7:41 D, E気候の農牧業 9:58 寒い地域の暮らしの工夫 【確認問題】 https://forms.gle/pTXo2iSY4eh1AdYs7 【今回の動画の内容を文章と画像で確認されたい方はこちら】 https://www.geography-lesson.com/continental-polar-climates/ #地理 #気候 #ケッペン #ケッペンの気候区分 #高校地理 #地理B #亜寒帯 #寒帯 #タイガ #ポドゾル #ツンドラ #イヌイット #サーミ #キビヤック 動画の構成は大きく3つのパート。 D, E気候の定義と分布 D, E気候の植生と土壌 D, E気候の暮らし という順番で解説します。 1.D、E気候の定義と分布 先ずはD、E気候の定義です。 D気候は、亜寒帯もしくは冷帯と呼ばれ、最寒月平均気温、最も寒い月の平均気温が-3℃未満の場所、 E気候は、寒帯と呼ばれ、最暖月平均気温、最も暖かい月の平均気温が10℃未満の場所、と定義されます。 D気候は最寒月、E気候は最暖月で判定するので注意しましょう。 つまり、冬がどんなに寒かったとしても、夏の気温が10℃を超えれば、E気候ではなくてD気候になるということです。 これは、夏の平均気温が10℃を越えるかどうかが、どうにか生きられる樹木もあって、森林が形成されるかどうかの一つの境目になるからなんですね。 そのため、D気候は、樹木のある樹林気候、E気候は、樹木の無い無樹林気候となります。 そして、D気候とE気候は、さらにそれぞれ2つの気候帯に分けられます。 D気候は、年間を通して降水が見られる場合、年中湿潤をあらわすfをつけて、Df気候、亜寒帯湿潤気候。 もう一つは冬に雨が少なくなる場合で、冬季乾燥を表すwをつけて、Dw気候、亜寒帯冬季少雨気候、 に分けられます。 E気候は降水ではなく気温で分類されて、最暖月平均気温が0度以上10度未満であればツンドラ気候で、記号はET。 最暖月平均気温が0度未満であれば氷雪気候で、記号はEFとなります。 ET気候のTはツンドラのT。 EF気候のFは、雪や氷を意味するフロストという単語のFで、どちらも大文字となります。 続いては分布です。 D気候の分布は、このようになります。 ロシアやカナダはほとんどD気候になってますね。 北米大陸では、五大湖のやや南まで、ユーラシア大陸では、東ヨーロッパから、大陸の東端までずっとD気候で、北海道もD気候に含まれます。 なお、D気候は北半球にしか存在しません。 南半球では、D気候に相当する緯度の場所にほとんど陸地が無いため、D気候になる場所がないんですね。 D気候の大半は薄い紫色のDf気候、亜寒帯湿潤気候になっていますが、これは、D気候が分布する緯度は、年間を通して亜寒帯低圧帯の影響が大きくて、年中降水が見られるためです。 ただし、ロシアの東部、シベリアと呼ばれる地域だけは、濃い紫色になっていて、Dw気候、亜寒帯冬季少雨気候が分布しています。 これは、このあたりには冬に「シベリア高気圧」という高気圧帯が発達して、冬の降水量が少なくなるためです。 Df気候とDwの雨温図を比べてみると、Dw気候の方が冬場の気温が大きく下がっており、年較差が非常に大きな気候であることが分かります。 乾燥する場所というのは気温の変化が大きくなるため、冬に乾燥するDw気候は、冬の気温がぐっと下がってしまうんですね。 そのため、地球で気温が一番寒くなる場所を「寒極」と言うのですが、北半球における「寒極」は、寒帯のE気候ではなく、Dw気候に位置するロシアのオイミャコンという街にあります。 「世界一寒い村」としてギネスブックにも認定されており、1月の平均気温は何と約-40℃、想像できないくらいの寒さですが、過去最低気温は-70℃とも言われています。 さて、今度はE気候の分布です。 水色になってるET気候、ツンドラ気候の分布は、北米大陸やユーラシア大陸の北極海沿岸など、D気候のさらに高緯度側に見られます。 それから、ヒマラヤ山脈やアンデス山脈など、標高が高くて気温が下がる地域にも、ET気候が分布します。 濃い青色で示されたEF気候、氷雪気候の分布は、南極大陸と、グリーンランドの内陸部にしかありません。雪と氷に覆われた世界で、基本的に人間は住めません。 E気候の雨温図はこんな形になります。 1年を通して気温が低いですが、夏でも気温が上がらないため、夏と冬の気温の差、気温の年較差という点では、 D気候の方が大きくなります。 2.D、E気候の植生と土壌 2つ目のパートは、D、E気候の植生と土壌です。 先ずはD気候の植生。 D気候では、タイガと呼ばれる針葉樹林帯が形成されます。 夏には暖かくなると言っても、冬の気温が非常に低いため、クリスマスツリーの木としても知られるモミの木など、寒さに強い一部の樹木しか生えません。 そのため、熱帯や温帯のようにたくさんの種類の樹木は見られず、同じ種類の樹木ばかりの広大な森林が広がっています。 このような単一樹種の針葉樹林帯が、タイガと呼ばれます。 今度はE気候の植生。 ET気候では、樹木は生えないのですが、短い夏の間だけ、地面の雪や氷が解けて、湿地のような湿った地面が現れます。そこに、コケ類や地衣類が生えてきます。このような植生がツンドラと呼ばれます。 EF気候は一年中雪と氷に覆われるため、植生はありません。 続いてはD気候の土壌です。 D気候の土壌は、ポドゾルと呼ばれます。 灰白色と表現される白っぽい色をしていて、強い酸性を示し、肥沃土の低い土壌です。 なお、やや発展的な補足説明となりますが、どうして白っぽくて酸性になるかというと、気温の低さと、そこに生える植物の種類が関係しています。 気温が低いD気候では、微生物の働きが鈍くて、地面に落ちた動植物の分解があまり進みません。 そのため、土に栄養が貯まらず、肥沃度が低い土壌となります。 加えて、気温が低いと水分が蒸発しないので、水に溶ける物質は水分と一緒に地面の下の方に流されてしまいます。 このような現象は、溶脱と呼ばれ、熱帯の動画で登場したラトソルでも見られた現象です。ラトソルの場合には、土砂降りの雨によって溶脱が起きますが、ポドゾルの場合には、水分が蒸発しないために溶脱が起きます。 また、ラトソルの場合、水に溶けない酸化鉄などが地表に残るために赤くなりましたが、ポドゾルの場合、針葉樹林が分解される際に生じる酸(フルボ酸)が、鉄やアルミニウムなど、土に色をつけている物質を溶かしてしまい、色が抜けて、白っぽい土壌となり、強い酸性を示します。そのため、ポドゾルの土壌は、上の方は白っぽいのですが、掘っていくと下の方には、流された鉄やアルミニウムの蓄積した層が現れ、赤っぽくなっています。 こうしたメカニズムにより、ポドゾルは白くて酸性となります。 最後はE気候の土壌です。 ET気候では、ツンドラ土と呼ばれる土壌が見られます。 ET気候の植生をツンドラと言いましたが、そこの土壌がツンドラ土です。 夏に生えたコケ類や地衣類が低温で十分に分解されないため、ツンドラ土も、ポドゾルと同じく強い酸性となります。 ポドゾルもツンドラ土も、農業にはあまり向いていない土壌です。 そして、D気候、E気候ともに、地下には一年中土壌が凍結している永久凍土が見られます。 EF気候、氷雪気候には、植生が無いので、土壌もありません。 3.D、E気候の農業と暮らし 3つ目のパートは、農業と暮らしです。 先ずはD気候の農業から。 D気候は、夏の気温によって、農業ができる場所とできない場所があります。 D気候の中でも南側の地域、地図上だとこの辺というのは、夏に気温が比較的高く「農業ができるD気候」です。 この地域は、B気候の動画で紹介した黒色土という肥沃な土壌が分布する地域とも重なり、小麦などの栽培が大規模に行われています。 やや気温の下がる場所では、混合農業や酪農が行われています。 一方で、D気候の中でも北側の地域は、夏が短くて気温が低く、「農業ができないD気候」です。 農業ができないD気候では、広大な針葉樹林を利用した林業が、重要な産業になっています。 続いてE気候についてですが、E気候では、寒すぎて農業はできません。 ではどうやって暮らしているのかというと、EF気候は人間は住めないのですが、ET気候、ツンドラ気候であれば、トナカイを飼育したり、アザラシや魚を取ったりして暮らしています。 トナカイは、肉やミルクが食料になるほか、毛皮は衣服や住居の材料になるし、サンタクロースのように荷物の運搬もしてくれる、寒帯の暮らしに欠かせない重要な家畜です。夏は木の実や苔を食べて、冬はツノで雪の下の草を掘って食べています。 エサを求めて家畜とともに移動する生活を遊牧というのですが、トナカイの遊牧やアザラシの狩猟をして暮らす民族は、北米ではイヌイットやエスキモー、北欧ではサーミと呼ばれます。 なお、完全に余談ですが、イヌイットの伝統的な料理として、キビヤックという食べ物があります。 アザラシのお腹を開いて、そこに海鳥をたくさん詰め込んで、地中に何ヶ月も埋めておくと、海鳥の内臓が発酵して液体状になります。こうしてドロドロになった内臓を、海鳥のお尻から吸って食べるというものです。 調理方法だけ聞くと、食べるのになかなか勇気が入りそうですか、味は非常に美味しいそうです。 火を通さないのでビタミンも壊されず、寒い地域で栄養をバランスよく取るために生み出された知恵と言えるでしょう。 最後に、D、E気候の暮らしの工夫をいくつか紹介します。 地面に永久凍土が広がるD気候、E気候では、このように高床式の住居が見られます。 これは、地面に家が接していると、暖房の熱で永久凍土が溶けてしまい、家が傾いてしまうのを防ぐためです。 凍った地面の深いところまで柱を建てて、その地面が溶けないように、こうして高床式にしているのです。 さらに、Dw気候のヤクーツクなど、気温が非常に低い場所では、凍ったままの魚を路上で売っている光景をみることができます。 外の気温が冷凍庫よりも低いので、外に魚を並べておけば、そこが天然の冷凍庫となり、凍った状態で保存できるというわけです。 また、寒い土地ならではの自然災害もあります。 ロシアには、レナ川やエニセイ川という南北に非常に長い川があるのですが、冬には寒くて川自体が凍ってしまい、川の上を車で走ることもできます。 春になって気温が上がると、上流にあたる南の方は川が溶けているのに、下流にあたる北の方ではまだ川は凍ったままということが起こります。 そのため、凍った川で水が堰き止められてしまい、大洪水が発生するということも度々起きています。 はい、今回の動画は以上となります。 確認問題にチャレンジしたい方はコメント欄からURLにアクセスしてください。 また、感想や質問なども気軽にコメントください。 それではまた次回!

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#高1#高2#高3#レベル2#自然環境(気候)#講義

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