【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
遺伝暗号の解読(コドンが指定するアミノ酸の推定)について講義します。
語呂「恋は8月Augustに始まる(開始コドンAUG)」
語呂「終わりだあ!うがー、うあー、うあぐ(終止コドンUGA、UAA、UAG)」
●コラーナにより合成された反復配列をもったRNAの中には、ポリペプチドを長く合成できないものが含まれていた。ポリペプチド合成を止める配列が存在していたのである。これを今では終止コドンという。この翻訳を止める三種類のコドンは、オーカーコドン(UAA)、アンバーコドン(UAG)、オパールコドン(UGA)と呼ばれている。発見者の1人の姓がバーンスタインで、ドイツ語で琥珀(アンバー)を意味する。オーカーとオパールは、アンバーと同様に準宝石に由来する。
●オチョアはヌクレオチドポリマーを合成する研究開発を行った。そして、ポリヌクレオチド・ホスホリラーゼが発見され、この酵素を用いた人工mRNAの合成が可能になった。
●ニーレンバーグは、人工ポリU(5'・・・UUUUUUUUU・・・3')mRNAを合成し、大腸菌由来の無細胞翻訳系に与えた。
●コラーナ(コラナ)は、2個の塩基が繰り返し並ぶポリUC(5'・・・CUCUCUCUC・・・3')mRNAや、4個の塩基が並ぶポリUAUCのようなmRNAを合成し、遺伝暗号表の解読を行った(コラーナはウィスコンシン大学で、ヌクレオチドを2個、3個とつなげる化学反応を次々と考案した)。
●『オチョア、ニーレンバーグ、コラーナによって遺伝暗号が解読され、コドン表が作成された』ということは昔はテストに出た。今はほぼ問われない。
●ニーレンバーグが歴史的な実験を行った時、まだ開始コドンAUGは発見されていなかった。しかし、幸運なことに、ニーレンバーグが用いた無細胞タンパク質合成系には高濃度のマグネシウムが含まれていたので、タンパク質合成が強制的に開始されたのだった。
問題:AUAUAUAUA・・・のように塩基が並ぶmRNAにおいて、どのような読み枠(コドン)が考えられるか。
答え:AUA、UAU
問題:上記のmRNAをリボソームに翻訳させた結果、イソロイシンとチロシンが交互につながるポリペプチドが生じた。AUAというコドンが指定するアミノ酸はイソロイシンである。UAUというコドンが指定するアミノ酸は何か。
答え:チロシン
●ニーレンバーグ、コラーナらの実験について教科書や資料集で調べてみましょう。
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