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今回は気孔の開閉について解説しました!
まず基本は、孔辺細胞の内側は硬く、外側が柔らかいということです。そのため吸水して膨圧が高まると内側はあまり伸びず、外側が大きく伸びるため、アルファベットのCのような形になり、気孔が開きます。
〜気孔の開口について〜
まず光受容体であるフォトトロピンが青色光を受け取る。
その情報がプロトンポンプに伝えられ、ATPを使って水素イオンを細胞外にくみ出す。細胞外が+に、細胞内が−に膜電位が変化する。
膜電位の変化によってカリウムイオンチャネルが開き、細胞内にカリウムイオンが流入する。
細胞内の濃度が高い、細胞外の濃度が低い状態になり、細胞の浸透圧が高まり、水が細胞内に流入する。
膨圧によって細胞が膨れ、気孔が開く。
〜気孔の閉鎖について〜
植物ホルモンであるアブシジン酸のはたらきにより、カルシウムイオンの量が増える。
セカンドメッセンジャーとしてはたらき、陰イオンチャネルが開き、塩化物イオンなどの陰イオンが細胞外に移動する。
細胞外が−に、細胞内が+に膜電位が変化する。
膜電位の変化によってカリウムイオンチャネルが開き、細胞外にカリウムイオンが流出する。
細胞内の濃度が低い、細胞外の濃度が高い状態になり、細胞の浸透圧が低下し、水が細胞外に流出する。
膨圧が低下し、気孔が閉じる。
気孔が開く時は光受容体がはたらき、気孔が閉じる時は植物ホルモンがはたらくというのが面白いですよね!
(もちろん気孔が開く時には光が必要ですが、気孔が閉じる時には光は必要ありません。)
☆☆☆参考問題☆☆☆
・気孔の開閉は孔辺細胞の変形によって起こる。気孔が開くときは,( ウ )が起こり、それが( エ )を生じさせる。その結果として( オ )が起こり,( カ )が生じることで,孔辺細胞が膨らむ。
a) 孔辺細胞の浸透圧の上昇
b) 孔辺細胞の膨圧の上昇
c) 孔辺細胞への水の流入
d) 孔辺細胞へのイオンの流入
答え
ウ d
エ a
オ c
カ b
(参考:2021大阪府立大学)