植物ホルモンのひとつ。
「何かを成長させるホルモン」 というイメージで覚えよう。

ジベレリンの主なはたらきとしては、以下の3つが挙げられる。
①種子の休眠打破
②伸長成長の促進
③子房の発育促進(種なしぶどうの単位結実の誘導)
では、それぞれ詳しく見ていこう。
ジベレリンには、発芽しない状態(=休眠状態)の種子の発芽(=休眠打破)を促す作用がある。
種子は発芽までの間、アブシシン酸の作用により休眠状態になっているが、発芽に適した環境要因になると、種子でジベレリンが合成されることで発芽する。
休眠打破の詳しいながれは以下のとおりである。

ジベレリンが合成されると、こうして種子は発芽するのだ。
ジベレリンは、植物の茎が縦に成長するの(=伸長成長)を促進するはたらきもある。
なお、伸長成長にはジベレリンのほかに、オーキシンの作用も必要である。

では、ジベレリンとオーキシンはそれぞれどのように伸長に関わっているのか、みていこう。
ジベレリンの役割:微小管を横に並べる
オーキシンの役割:一つ一つの細胞の成長を促進する
この2つのホルモンが力を合わせることで⋯

このようなながれで、茎が伸長成長するのである。
ジベレリンには、果実の発育を促進するはたらきもある。
いくつかの植物では、受粉が刺激となってめしべ内のジベレリンが増加し、果実の形成が始まることが知られている。
このジベレリンのはたらきは,種なしぶどうの産生などにも応用されている。
ジベレリンが発見されたのは、イネが以上に伸長してしまう、「馬鹿苗病」という病気の研究がきっかけだそうだ。
この病気の原因の化学物質がジベレリンと名付けられたのだが、後に病気でない植物からもジベレリンが見つかり、植物ホルモンであることがわかったらしい。
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