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2016年の京大入試より,3 次方程式の解についての問題をピックアップ。
実数係数の 3 次式 f(x) について,
▶︎ f(x) = 0 の全ての解 α について,α^3 も解になっている
▶︎ f(x) = 0 の解の中に虚数が少なくとも 1 つ存在する
という条件が成り立っているときに,この f(x) の具体形を求めていきます。
理系の大学受験性であれば de Moivre 定理を学習するので,解となる複素数の大きさが 1 であるとすぐイメージできるでしょうが,文系受験生だとまずそこに思い至るのが難しいかもしれませんね。
最初の突破口は,f(x) = 0 に実数解 x = t が 1 つ存在し,その実数解を 3 乗したものはもとの t 自身であるという事実です。
実数は 3 乗してもやはり実数である以上,t^3 = t でなければいけないわけですね。
ここから t の値を絞ることができます。
あとは,虚数解の 3 乗がどの解と一致しているかで場合分けをしていけば,手数はかかるものの f(x) を求めることができます。
たったこれだけの条件でも,f(x) が決まるのが面白いところですね。
京大の文系数学にしてはかなりの難問ですが,大変面白い内容で,論理的思考力が問われる良問でもあります。
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【プロフィール】
林 俊介 (はやし しゅんすけ)
オンライン家庭教師を運営する会社の社長。
大学の講師もやっています。
2015年 筑波大学附属駒場高等学校 卒
2015年 東京大学理科一類 入学
2019年 東京大学理学部物理学科 卒
・2014年 日本物理オリンピック金賞
・2014年 東大実戦模試物理1位
・東大入試本番では数学で 9 割を獲得
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<目次>
00:00 2016年 京大 文系数学 [5]
00:37 実数係数 3 次方程式の実数解
06:19 f(x) = 0 の実数解を求める
10:06 (i) t = 0 のとき
10:57 (i)[1] β^3 = β のとき
11:26 (i)[2] β^3 = βbar のとき
20:01 (ii) t = 1 のとき [1][2]
21:51 (ii)[3] β^3 = 1 のとき
23:18 (iii) t = -1 のとき [1][2][3]
25:16 答えのまとめ
25:51 解法のまとめ
28:41 おわりに