実は未解明!?全身麻酔のメカニズム

皆さん、こんにちは。
突然ですが皆さんは、手術を受けたことはありますか?
当然受けたことがある方と受けたことが無い人に分かれると思います。
そして実際に手術を受けたほとんどの方が経験するのが「全身麻酔」です。
医療ドラマなどでも、大きな手術の際には全身麻酔を使い、患者の意識をなくした状態で行う場面が多くあります。
そんな全身麻酔、150年以上の歴史があるにもかかわらず、そのメカニズムは今なお解明されていないことを知っていましたか?
今回は150年以上が経った今なお、メカニズムが未解明な全身麻酔について話していきます。
全身麻酔とは?
まず、はじめに全身麻酔について簡単に説明します。
全身麻酔とは、手術中に患者が痛みを感じたり、動揺したりするのを防ぐために、一時的に意識をシャットダウンさせる処置です。
通常、ガスによる麻酔や注射によって、神経の働きを抑制し、眠っているような状態にします。
ただし、普通の睡眠とは異なり、「強制的に意識を切る」というイメージが近いかもしれません。
実は著者自身も小学生の頃に全身麻酔を使った手術を受けたことがあります。
その時の記憶としては、まずガスを吸わされてから10秒ほどで息苦しさを感じ、意識を失ったことが強く印象に残っています。
その後、静脈麻酔(点滴や注射)などによって本格的な麻酔が維持されたそうです。
病棟で処置をしてくれた看護師さんによると、ガスで意識を失った後、勝手に体が暴れる人もいるそうで、私も「恐らく、その1人だったのではないか」と当時言われたことがあります(笑)。
全身麻酔のメカニズムは未解明!?
ここで全身麻酔に関する驚くべき事実をお伝えします。
約150年以上も使われてきた全身麻酔ですが、実は正確なメカニズムは未だ未解明なのです!
もちろん、いくつかの有力な仮説は提唱されています。
中でも代表的なのが「GABA仮説」と呼ばれる説です。
この説によると、全身麻酔をする際に利用する薬品には「脳のスイッチをオフにするような作用があるのではないか」と考えられています。
例えるならスマートフォンを完全にシャットダウンさせるように、人間の脳も全身麻酔によって強制的にシャットダウンされるイメージです。
ただし、これはあくまでも仮説であり、他にも沢山の仮説が存在しています。
そして、これらの仮説に共通するのが「意識とは何か?」という人類にとって根源的な問いに繋がる点です。
もし全身麻酔のメカニズムが解明されれば、人間の意識そのものの正体にも迫れるかもしれません。
全身麻酔は危険なのか?
ここまで聞くと、「全身麻酔ってメカニズムが未解明なの、めちゃくちゃ怖いじゃん!」と思われるかもしれません。
確かに、不安に思うのも無理はありません。
私自身も、もし手術前にそう聞かされていたら、麻酔を拒否していたかもしれません。
しかし、実際には全身麻酔は非常に安全に行われています。
まず、麻酔の量や成分については、体重や年齢などのデータをもとに、適切な量が計算されています。
また、手術中は麻酔専門の医師が付きっきりで、心拍数、呼吸、血圧などを常にモニタリングしています。
もちろん、個人差による副作用の可能性はゼロではありませんが、それは薬全般に言えることです。
そのため、「仕組みが分かっていない=危険」ということでは決してないのです。
まとめ
このように全身麻酔のメカニズムこそ解明はされていませんが、全身麻酔は、長い歴史の中で安全性が確立され、世界中の医療現場で日常的に使われています。
そして、全身麻酔のメカニズムの解明は、私たち人類にとって大きな謎、「意識とは何か?」という問いに対する答えをもたらすかもしれません。
皆さんも手術を受ける際には安心して全身麻酔を使って欲しいと思います。
最後までありがとうございました。