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インターネット上でカンニング!?京大カンニング事件とは


その他
2025年5月16日
くま吉
くま吉

皆さん、こんにちは。

皆さん、毎年1月、2月に行われる大学入試に向け日々、受験勉強に励んでいると思います。

そんな試験に常に付きまとうのが「不正行為」、いわゆるカンニングです。

カンニングの手口は年々巧妙化していますが、今回はその中でもインターネットを使った、極めて前代未聞の事件「京大カンニング事件」について紹介していきます。

京大カンニング事件とは?

この事件は、2011年2月25日に実施された京都大学の個別学力試験(二次試験)で発生しました。

なんと試験中に、試験の問題がインターネット上の「Yahoo!知恵袋」に投稿され、不特定多数の人々に回答を求めたのです!

試験当日、Yahoo!知恵袋に投稿された質問の内容が、実際に出題された問題と酷似していることを複数の利用者が不審に思い、通報したことにより事件が発覚しました。

調査の結果、投稿は試験中の時間帯に行われていたことが判明し、単なる偶然ではないことが明らかになっていきました。

投稿の広がりと大学側の反応

投稿内容には「今試験中です」といった記述はなかったものの、内容には現実味があったとされています。

また京都大学に限らず、同志社大学、立教大学、早稲田大学などの試験でも、同様の投稿が行われていたことが確認されました。

このため、京都大学、早稲田大学、立教大学の3校が、試験を妨害されたとして偽計業務妨害罪で被害届を提出しました。

捜査と犯人の特定

その後、警察がYahoo!JAPANに対し投稿者の記録を求めた結果、いずれの投稿もNTTドコモの同一端末から送信されていたことがわかりました。

京都府警は令状を取得し、NTTドコモに通信記録の開示を求めた結果、端末の契約者は山形県在住の女性であることが分かりました。

そして実際にその携帯電話を使って不正行為を行っていたのは、仙台市内に住む19歳の予備校生だったのです。

京都府警は、この予備校生が住んでいた予備校の寮と、山形県内の実家を家宅捜索を行いました。

その後の捜査でYahoo!知恵袋に投稿された試験問題に回答していたのは予備校関係者ではなく、一般の利用者だったことが判明。

このことから、事件はこの予備校生による単独犯行であることが明らかとなりました。

裁判所の判断

この予備校生は、家庭裁判所で審判を受け、反省の態度や年齢などを考慮された結果、不処分(刑事責任を問わない)という判断が下されました。

なお、京都大学は「合格者の答案の中には、サイトに掲載された解答と酷似または類似したものはなかった」と発表したことから、この予備校生は京都大学の合格ラインには届いていなかったとされています。

試験制度への影響と教訓

このインターネットを活用した京大カンニング事件は日本の大学入試において多大なる影響を残しました。

この事件をきっかけに、全国の大学入試会場ではスマートフォンや携帯電話の持ち込み制限が一層厳格化され、試験監督の体制強化も進められました。

インターネットを悪用したこのようなカンニング行為は、試験制度の脆弱性を突く形となり、入試制度そのものを揺るがしかねないものでした。

まとめ

カンニングは当然ながら絶対にやってはいけない行為です。

今回の京大カンニング事件では、実行犯は不処分となりましたが、偽計業務妨害罪に問われ得る重大な犯罪であることに変わりはありません。

皆さんも、こうした事件を知識として持ちつつ、決して真似することなく、正々堂々と試験に臨んでください。

最後までありがとうございました。

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くま吉

トヨタ自動車→N高→近畿大学 クルマが大好きです!自動車や政治のことなどわかりやすく描いていきます!