突然ですがみなさん、拳銃を日本で持つにはどうしたらいいと思いますか?
そもそも拳銃というものは、日本ではいわゆる銃刀法により、原則として持つことができません。
しかし、とある職業であれば、拳銃を合法的に持つことができるのです!
そこで今回は、日本で拳銃を持つことができる職業について解説していきます。
注意点
まずここで一つ注意事項を伝えておきたいと思います。
ここから紹介する職業は、すべて合法であり法律によって認められているものではありますが、だからといってプライベートなどで拳銃をぶら下げて移動できるということではありません。
また職務中であったとしても、拳銃などは厳重に管理されているので、その点は注意が必要です。
警察官
まずは、日本で拳銃を持つことができる職業といえば真っ先に思いつくであろう、警察官から紹介していきます。
警察官が拳銃を所持しているのは、ドラマでも現実でも想像がつきやすいはずです。
警察官の拳銃の所持については、警察法第67条により、警察官は職務遂行のために小型武器を所持できると定められており、拳銃を所持することができます。
ドラマなどでは刑事が撃ち合うシーンがあるので、「警察=拳銃」というイメージが強い職業の一つでしょう。
ただし実際には、拳銃を持っているのは基本的にお巡りさんと呼ばれる制服警察官であり、刑事が常に持っているわけではないそうです。
もし拳銃を持ちたいのであれば、お巡りさんを目指すというのも一つかもしれません。
海上保安官
続いて紹介するのは海上保安官です。
海上保安官は、海上保安庁法第19条により、海上保安官および海上保安官補は職務のために武器を携帯できると定められています。
なぜ拳銃が認められているのかというと、海上という特性上、相手に逃げられやすいこと、そして外国の不審船などに対応する必要があるためです。
海上保安官は、海の安全を守るのと同時に、我が国の領海侵犯をしてくる不審船の対応など、非常に危険な業務を遂行しています。
麻薬取締官
3つ目に紹介するのは麻薬取締官です。
麻薬取締官とは厚生労働省に所属する、麻薬を専門とした捜査官です。
この麻薬取締官も、麻薬及び向精神薬取締法第54条にて、職務を遂行する際に拳銃などの所持が認められています。
なぜ厚労省の職員なのに、拳銃の所持が認められているのかというと、相手が薬物密売人、いわゆる反社会的勢力や組織犯罪に関わる人物である可能性が高く、逮捕時に攻撃されるリスクがあるためです。
そのため、国民の生活を守る目的で武器の携帯が認められています。
また、麻薬取締官は警察ではなく厚労省の管轄である点も特徴です。
厚労省とは一見すると危険な現場とは無縁に思えますが、実際には現場で活動し国民の安全を守っています。
さらに、おとり捜査が法的に認められている点でも、非常に特殊な職業といえるでしょう。
入国審査官
次に紹介するのが入国審査官です。
入国審査官は空港などで、入国を管理する職業ですが、出入国管理及び難民認定法第61条の4により、拳銃などの所持が認められている職業の一つになります。
なぜかというと、入国の審査や、不法入国・不法滞在に関わる対応を行う中で、人物が抵抗する可能性があるためです。
また、名前が少し違いますが、入国警備官も同様の法律にて、拳銃などの所持が認められています。
攻撃されるリスクがあるからこそ、武器の携帯が認められているのです。
自衛官
次は、自衛官です。
自衛隊は国民の生活や国家を守る役割を担っています。
自衛官といえど、常日頃から実弾入りの拳銃など所持しているわけではありませんが、有事の際はもちろんのこと、訓練等でも銃をはじめとした武器を使用することが可能になっています。
また、自衛隊はその任務の特殊性から、拳銃だけでなく様々な武器を扱うことができます。
ただ自衛官も海上保安官同様、日本の安全と平和を脅かす存在から我が国を守るという非常に重要な存在になり、銃などの武器の所持が認められているのは必然と言えるでしょう。
刑務官
現在も拳銃を使用できる職業として、最後に紹介するのは刑務官です。
刑務官というものは、いわゆる刑務所や拘置所などの管理をする職員となっています。
こちらは、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の第80条により、拳銃などの武器の使用が認められています。
ただし、実際に刑務官が拳銃を持つことはあまりないとされています。
というのも、通常業務で拳銃を持つことはなく、刑務所内の巡回などでも丸腰が基本です。
なぜかというと、日本の刑務所は徹底的に安全管理がされていること、そして仮に武器を奪われた場合、かえって危険になる可能性があるためです。
そのため、日本の刑務官は基本的に拳銃を持たず、あくまで法律上認められている職業の一つとなっています。
昔は郵便配達員も拳銃を所持できた?
ここで面白い小ネタを紹介します。
現在は拳銃の所持が認められていない職業ですが、かつて郵便配達員も拳銃を持つことができました。
郵便制度が始まった1873年頃、現金や重要書類を運ぶことが多かったため、盗賊対策として拳銃の所持が認められていたのです。
毎日新聞の記録によると、軍隊以外で日本で初めて公的に拳銃所持が認められた職業は郵便配達員だったとされています。
裏を返せばそれだけ当時の郵便配達は危険な仕事だったということです。
現在は制度も整い、安全に業務を行えるようになっています。
まとめ
このように、日本で拳銃を所持できる職業は複数存在します。
しかしどの職業も、日常的に拳銃を持ち歩いているわけではなく、あくまで職務上必要な場合に限られています。
また、拳銃を持てるということは、それだけ危険な現場に立つ仕事であるということでもあります。
単純に「拳銃を持てるから目指す」というものではありませんが、日本の仕組みとして知っておくと面白い知識だと思います。
最後までありがとうございました。




