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再開発


簡単なまとめ

もともと市街地だった区域を再整備すること

日本・米国に多い、古い建物を一掃して新しい建物を建設するクリアランス型ヨーロッパに多い、歴史的建造物などを残しつつ再開発する修復・保全型などの類型がある。

また、先進国を中心に、老朽化・遊休化した港湾地区を再開発するウォーターフロントの再開発も注目されており、ロンドンのドックランズが代表的。

再開発とは

都市再開発とは、もともと市街地だった区域を再び都市開発し、都市機能の向上を目指すもの。たとえば、古くなったビルを取り壊して新しい高層ビルを建設する、など。

もともと市街地ではなかった地域を市街地化する、単なる「開発」に対比して用いられる言葉。

再開発の類型

クリアランス型

古い建物を壊し、新しい建物を建設する類型の再開発。

米国日本で多い。

このため近代的な高層ビルが林立するようになることが多い。

Shibuya_Scramble_crossing.jpg

修復・保全型

古い建物、歴史的建造物を修復し、保存しながら利用する類型の再開発。

パリ中心街をはじめ、ヨーロッパの各都市でよくみられる。

中心街は歴史的建造物が多く低層で、郊外に高層ビルが集積する副都心を形成する例が多い。代表例がパリ郊外のラ・デファンス地区。ラ・デファンス地区には高層ビルが林立し、ビジネスなどの中心となっている。

640pxLa_Défense_as_seen_from_the_Eiffel_Tower__20110924.jpg (エッフェル塔からみたパリ市街。手前が中心街、奥が副都心のラ・デファンス)

ウォーターフロントの再開発

先進国では、産業構造の転換による港湾地区の遊休化、老朽化により、港湾地区の空洞化、治安の悪化などが問題になっていた。

このような地域を活性化するため、老朽化した港湾設備を一掃し、高層ビルや商業施設、住宅、公園を整備する再開発が行われた。水辺の街を再開発することから、このような地区はウォーターフロントと呼ばれる。

有名なのがロンドンのドックランズ地区。この再開発の成功は各国に影響を与え、日本でも横浜でみなとみらい地区の再開発が行われた。

インナーシティの再開発

先進国の大都市では、特に第二次大戦後、都心部に隣接する地域の衰退が顕著になり、低所得者層が集まって治安が悪化するインナーシティ問題が大きな社会問題となった。

これを解決するため、インナーシティの古い建造物を一掃するクリアランス型の再開発が行われる事例がみられる。

老朽化した家屋を一掃し、新たに高級住宅や商業施設を整備することで中・高所得者層の流入が起こった。この現象をジェントリフィケーションと呼ぶ。

日本での再開発

日本でもさまざまな都市圏で再開発が盛んに行われている。

近年、新宿渋谷といった東京の副都心で、鉄道路線の整理や高層ビルの開発、自動車・歩行者動線の整備などを目的とした再開発が行われている。

みなとみらい地区(横浜)は典型的なウォーターフロントの再開発で、老朽化した港湾施設を取り壊し、オフィスや商業施設、公園などを整備した。

汐留(東京)やうめきた(大阪)は、貨物列車の基地が縮小したことで生まれた空き地を再開発した事例。

また、地方都市でも主要駅の高架化を中心に、鉄道路線の高架化による渋滞の解消、中心街の活性化を目的とした再開発が各地にみられる。

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