ジェントリフィケーション
簡単なまとめ
低所得者が住む地域に中・高所得者が流入することで、市街の高級化が起こること。
インナーシティの再開発などによっておこることが多い。
住環境の向上、都市中心部の活性化など利点も多いが、低所得者が住居を失うなどの問題点もある。
ジェントリフィケーション
低所得者が多い街に中・高所得者が流入し、住環境が向上すること。
英語で gentrification といい、英国の支配階級で近代以降士業や官吏などを担っていたジェントリ、ジェントルマン階級が、インナーシティの再開発で都心に流入してきたことを指して用いられたのが始まり。
特に第二次世界大戦後、都心に近い地域がインナーシティ化して住環境が悪化したため、中・高所得者層は郊外へ移住した。
しかし近年、インナーシティの再開発に伴い、高所得者が都心に回帰する傾向がみられる地域もある。
事例
ニューヨークのハーレム地域が代表的。
ハーレムは、元来被差別階級であった黒人が集まる地域であり、したがって低所得者層が集まり治安の悪いインナーシティを形成していた。
ところが、近年は都心に近いハーレムの利便性や地価の安さに目を付けた資本家や中流階級が流入し、ジェントリフィケーションが進んでいる地域でもある。
(Wikimedia commonsより、香港・利東街)
問題点
ジェントリフィケーションという現象自体、低所得者が流出し、高所得者が流入するという現象であるため、もともと住んでいた低所得者が追い出されるという問題点がある。
住む場所を追われた低所得者は郊外へ移転したり、ホームレスになる場合もある。
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