気温
気温の特徴
気温は、主に
- 年平均気温
- 日較差
- 年較差
によって特徴づけられる。
年平均気温
年平均気温は、低緯度では高く、高緯度では低い。
ただし、年平均気温の等温線は緯度と平行ではなく、同じ緯度でも年平均気温が異なることがある。
これは、海流や地形、海抜高度などのさまざまな気候因子が関係する。
日較差
気温の日較差は、気候を説明する上ではあまり重視されることはない。
砂漠など、乾燥地域で日較差が大きいことは覚えておこう。
年較差
気温の年較差は、最暖月平均気温と最寒月平均気温の差のことで、月平均気温でみる指標。
年較差はさまざまな要因によって決まる。
緯度
原則、緯度が高くなるほど年較差は大きくなる。
赤道に近いシンガポールでは年較差がほとんどないのに比べ、北極に近いバローでは年較差が約30℃もあることがわかる。
隔海度
水は温まりにくく冷めにくい(比熱が大きい)。
陸地は温まりやすく冷めにくい(比熱が小さい)。
したがって、海に近いところは、温まりにくく冷めにくいので、気温の年較差が小さくなる。このような気候を海洋性気候という。
また、海から遠い内陸部は、温まりやすく冷めやすいので、気温の年較差が大きくなる。このような気候を大陸性気候という。
同じ緯度でも、大西洋に面したヌアクショットと内陸部のビルマでは、年較差が大きく異なることがわかる。
大陸の西岸・東岸
中緯度の大陸西岸では、西から吹く偏西風と西側の海洋の影響を強く受け、年較差が小さい海洋性気候の特徴が強く現れる(西岸気候)。
典型例がヨーロッパで、年中卓越する偏西風によって北大西洋海流の影響を強く受け、冬温暖で年較差の小さい西岸海洋性気候となる。
大陸東岸では、季節風の影響を強く受ける。夏は海洋からの季節風により温暖に、冬は大陸からの季節風によって寒冷になる(東岸気候)。
典型例が東アジアで、夏は太平洋からの季節風によって温暖に、冬はシベリアからの季節風により寒冷になる。
大陸西岸のパリと大陸東岸のハバロフスクでは、緯度はほとんど同じだが気温の年較差が大きく異なる。