オストワルト法
概要
アンモニアを、白金を触媒として高温中で空気中の酸素と反応させ、できた一酸化窒素を空気中で酸化させ二酸化窒素としたのち、温水と反応させることで硝酸(
この硝酸の工業的製法をオストワルト法という。
全体をまとめた反応式は以下の通り。
詳細
では、オストワルト法の反応の流れと反応式をしっかり押さえよう。上の概要にもある通り、次の
① アンモニアを、白金を触媒として高温中で空気中の酸素と反応させ、一酸化窒素ができる。
※ この係数はよく問われるので、反応物と生成物を押さえて、いつでも係数比較で作れるようにしておこう。
※ 空気が不足したり、触媒を使用しなかったりすると、下の副反応が起こってしまい効率が落ちてしまう。
② 一酸化窒素を空気中で酸化させ二酸化窒素ができる。
③ 二酸化窒素を温水と反応させることで硝酸が得られる。
以上①〜③の反応式をまとめると、
を得る。
※ このオストワルト法の反応式は頻出なので、作り方も結論も押さえておこう。作り方としては、途中で生成される
補足
ややこしいので、他の工業的製法の名称もまとめて押さえておこう。
- ハーバー・ボッシュ法:アンモニアの工業的製法
- オストワルト法:硝酸の工業的製法
- 接触法:硫酸の工業的製法
- ソルベー法(アンモニアソーダ法):炭酸ナトリウムの工業的製法
また、触媒についてもおまけでまとめておく。代表的な触媒は覚えておくしかない。
- 白金(
):今回のオストワルト法での、アンモニア( )→ 一酸化窒素( )の反応の触媒 - 四酸化三鉄(
):ハーバー・ボッシュ法での、窒素と水素 → アンモニア( )の反応の触媒 - 酸化バナジウム(
)( ):接触法での、二酸化硫黄( )→ 三酸化硫黄( )の反応の触媒 - 酸化マンガン(
)( ):酸素の製法での、過酸化水素( )→ 酸素( )の反応の触媒
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