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半透膜


概要

「半透膜」とは、ある大きさ以下の粒子(分子やイオン)しか通さない膜のこと。ざっくり言えば、コロイドは通さないけど水・やグルコースなどの一般的な溶質は通す膜です。ただし、浸透圧の分野では「水のみを通す」と理想化して考えることが多いです。

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詳細

浸透と透析

半透膜は例えるなら「キメが細かい"ろ紙"」です。比較的大きいコロイドは全く通さず、普通の分子やイオンは通ることができます。とはいえ小さな穴しか開いていないので、分子やイオンもほんの少しずつしか通ることはできません。

半透膜を溶媒が通り抜けることを「浸透」、溶質が通り抜けることを「透析」といいます。高校化学では、前者は浸透圧で、後者はコロイド溶液の透析で登場します。

浸透圧の分野では半透膜を「水を通し、溶質を通さない理想的な半透膜」と考え、浸透だけが起こるとして考えます。実際には溶液側から溶質が移動する透析も起こっていますが、希薄溶液で溶質が少ないことから移動は無視しています。

コロイド溶液の透析では浸透圧のときとは違い、コロイド以外が通り抜けることができる膜として扱います。浸透圧のときと混乱しないようにしましょう。

半透膜の例

高校化学で最も出てくるのがセロハンです。セロハンは高分子で勉強する「レーヨン」の材料になるビスコースを原料に作られています。分子の構造的に小さいイオンなら通り抜けられるような穴が空いているイメージです。

また他に半透膜に近い性質を持つ物の例は「細胞膜」です。細胞膜には必要な物質を取り入れたり吐き出したりするチャネルという穴が空いており、水などの分子が選択的に移動することができます。

補足

  • ダニエル電池において、素焼き板の代わりにセロハンを使うこともあります。

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