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農業の類型


いろいろな農業

ホイットルセーの農業区分は以下の表のように整理すると分かりやすくなります。

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(本当はあと2種類あるんですが、受験では出ないので割愛)

自給的・商業的・企業的

まずは、表の左側の列、大分類からみていきましょう。これは、ホイットルセーの項で取り上げた三つ目の基準、生産物の使途で区分しています。

  • 自分の家で消費すること(自家消費)を目的とした農業が自給的農業
  • 販売目的の農業が商業的農業

でしたね。

ちなみに企業的農業は商業的農業に含まれています。

ただ、企業的農業と一般的な商業的農業では規模があまりにも違うため実体が大きく異なっている点が多く、区別した方が分かりやすいからです。

企業的農業は、とにかく規模がデカいのが特徴です。アメリカの農家など、一戸で東京ディズニーリゾート(ランドじゃない)に匹敵する面積の農地を持っていたりします。地平線の彼方まで自分の土地です。

とにかく面積が広く、そのドデカい農地に大型機械を大量に投入してブワァーッとやる感じです。とりあえずそんなもんだと思っといてください。

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フランスをはじめヨーロッパでは、ある程度限られた面積の農地に肥料の投入などある程度お金をかけ、土地生産性を高めて収量を上げようとします。

これに対しアメリカなど企業的農業地域では、土地をものすごく広くとれるので、土地に対してあまりお金をかけなくても収量が期待できます。土地生産性を上げるよりも、いかに少ない人手で経営できるかが重要で、極めて労働生産性の高い農場経営が行われています。

集約的・粗放的

これは集約的・粗放的の項で詳しく説明したのでここでは詳しくは説明しませんが、ここでいう集約的・粗放的の別は、労働集約度や資本集約度などを総合したなんとなくの認識でまずは問題ありません。 アジアの稲作などでは狭い土地に大量の労働力を投下して労働集約的な農業が行われていますし、ヨーロッパでは高度な技術と資本を用いて資本集約的な農業が行われています。このような農業は集約的と言えますね。

一方で、モンゴルなどにみられる遊牧など、資本や大量の労働力等を投下することなく行われている農業や、新大陸で行われているような土地にお金をかけず、作物をせっせとお世話することもなく、ひたすら広い土地で大きな機械を使うような農業は、粗放的と呼ぶことができるでしょう。

各農業区分

ここまできたら、もう恐れるものはありません。次の項から、各農業区分について詳しく解説していきましょう。

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