イスラエル、パレスチナという言葉はかなり紛らわしいので、この機会に正確な意味を理解しておこう。
主に以下の3通りの使い方がある。

現在のイスラエル、ヨルダン川西岸地区、ガザ地区を含む、歴史的に「パレスチナ」と呼ばれてきた地域一帯を指す。
地域の名前であって、国の名前ではない。
世界史の「フサイン=マクマホン協定」「バルフォア宣言」などで出てくる「パレスチナ」という言葉は、この意味で用いられている。

の両方をあわせて「パレスチナ(地域)」と呼ぶ。「パレスチナ自治区」ともいう。
主にパレスチナ人(アラブ系)が居住する地域である。

狭義の「パレスチナ」地域(ヨルダン川西岸地区+ガザ地区)を統治する自治政府のことを、「パレスチナ」と呼ぶことがある。
たとえば、「フランス パレスチナを国家として承認決定」(NHK記事)というような文脈で使われる。
日本列島を統治する政府を「日本政府」「日本」と呼ぶのと同じ理屈である。
パレスチナ自治政府はPLO(パレスチナ解放機構)が母体となって設立されている。
ただし、パレスチナ自治政府は国家ではない(日本は未承認)。

イスラエルは国の名前。
地域名、地名として「イスラエル」を使うことはほとんどない。
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