イギリスにおける選挙法の5度にわたる拡大。
第3回までに大半の男性に選挙権が与えられ、1928年に平等選挙権が与えられた。
流れ→パクス=ブリタニカ
1832年〜1928年

13世紀に成立した模範議会では、ジェントリ(郷紳)のみが選挙権を持っており、ブルジョアジー(産業資本家)をはじめとした各身分の国民は不満を募らせていました。
1832年、ホイッグ党(後の自由党)グレイ内閣でブルジョアジーにまで拡大します。
自由主義改革の一環でした。
腐敗選挙区(産業革命による人口分布の変化により議席に対し人口が少なくなってしまい、買収が容易になっていた選挙区)の整理も行われました。
1867年に行われた改正で、都市労働者に選挙権が拡大します。
66年までの自由党ラッセル内閣のグラッドストン、67年の保守党ダービー内閣のディズレーリが協力して実現しました。
1884年に保守党、第2次グラッドストン内閣が行った改正です。
農村労働者にまで拡大され、大半の男性が選挙権を獲得しました。
農村での支持の多かったアイルランド国民党の議席を増やしてアイルランド問題を解決することが大きな目的でした。
第一次世界大戦中の1918年、ロイド=ジョージ挙国一致内閣によって改革が行われます。
男性普通選挙が実現し、一部の女性にも選挙権が与えられました。
この影響で労働党が躍進します。
戦間期の1928年、保守党,ボールドウィン内閣によって行われた改革で、完全な男女平等選挙権が実現されました。

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