概要
「単体」とは、1種類の元素からできる純物質のこと。水素や酸素、鉄、ダイヤモンドなどが具体例です。

また単体とは逆に、水や二酸化炭素など、2種類以上の元素からできる純物質が「化合物」です。そして単体と化合物を合わせて純物質といいます。
酸素とオゾン、黒鉛とダイヤモンドのように、同じ1種類の元素からなる単体であっても異なる性質を持つものが「同素体」です。
詳細
化学で一番最初あたりに習う単体ですが、いろんな言葉とごちゃごちゃになりやすいです。わかってしまえば簡単だから不安な人はちゃんと確認しとこう!
単体と純物質の違い
単体であろうが化合物であろうが、1種類の物質を集めたのが純物質です。たとえば分子だけが集まった気体の窒素、分子だけが集まった液体の水は共に純物質です。つまり単体と純物質(と化合物)は以下の関係にあります。

なんとなく定義が似ている単体と純物質ですが、具体例と一緒に覚えれば簡単ですね。
単体と元素の違い
まずざっくりイメージを言うなら、
- 気体・液体・固体などのリアルな物質を指しているのが単体
- 物質の成分である原子レベルで指しているのが元素
です。
たとえば「水を電気分解すると【酸素】と水素が生じる」という文章では、実際に発生する気体の酸素を指しているので、括弧の酸素は単体です。
一方、「地殻全体の質量の約半分は【酸素】である」という文章では、砂に含まれる二酸化ケイ素や鉄鉱石中のなど、結晶中の酸素原子たちを指しているので、括弧の酸素は元素です。
また「お味噌汁の中には【ナトリウム】が含まれる」も、塩化ナトリウムなどが電離したナトリウムイオンたちを指しているので、括弧のナトリウムは元素です。
実際に物質をイメージすると判別がしやすいですね。
補足
- 「じゃあ元素と原子の違いはなんなんですか!!!!」と思っているあなたは元素の説明を確認しましょう。