#ザイツェフ則 覚え方 わかりやすく #脱水反応 #有機化学 高校化学 エンジョイケミストリープラス
脱水反応でアルケンが生じるときのザイツェフ則について説明しています。
内容
2-ブタノールを濃硫酸を加えて加熱脱水すると脱水の仕方によって2つのパターンの生成物が考えられます。この場合、生成比率は1:1ではなく、主生成物と副生成物に分かれます。このとき、水素原子の結合数が少ない炭素原子から水素原子が外れる形で脱水するとザイツェフ則は説明しています。これは事実として知っている人は化学を大学受験で使う人には多いと思われますが、なぜザイツェフ則が成り立つのかその理由まで知っている人は少ないと思います。これは生成したアルケンで炭素間二重結合により形成されているπ結合が隣接するアルキル基の炭素水素間に生じているσ結合と電子雲が重なるような近い位置にあることから、σ電子とπ電子が相互乗り入れする「非局在化」が原因です。そして、実際生成するアルケンで非局在化するσ電子の数が多ければ多いほど安定であると言われています。なので2-ブタノールが脱水すると1-ブテンより2-ブテンの方が多く生成します。