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矢口はっぴー

ブルー・ホワイトセレクション(大腸菌の選別)【遺伝子組換え】 高校生物

概要

動画投稿日|2024年1月1日

動画の長さ|8:54

【 note : https://note.com/yaguchihappy 】 ブルー・ホワイトセレクション(青/白スクリーニング)について講義します(「ブルー・ホワイトセレクション」という名称自体は覚えなくてよいです)。遺伝子組換えが起きたDNAが導入された大腸菌を簡単に選別する方法です。なお、高校生は知らなくて良いですが、この動画のような「目的とする特定の性質をもつ物質・生物などを、特定の操作で多数の中から選りすぐること」を、一般にスクリーニングと呼びます。 遺伝子組換えについての簡単な解説はこちら。    • 遺伝子組換え(制限酵素・DNAリガーゼ) 高校生物   問題:動画の大腸菌①②③を、X-galとアンピシリンが含まれない培地で培養した。どの大腸菌が生育するか。また、生育するそれぞれの大腸菌のコロニーは何色か。 答え:アンピシリンが入っていないのですべての大腸菌が生育する。また、X-galが入っていないので、全ての大腸菌のコロニーは白色である。 *動画のような実験において我々が導入しようとするプラスミドは、自然状態では大腸菌の生育にとって必要のないものでである。したがって、プラスミドを大腸菌に入れる際、プラスミドを含まない大腸菌(③)が大量に生育してくる。そこで、増えた大腸菌の中にごくわずかに含まれる、プラスミドを含んだ大腸菌を選択的に増殖させる必要がある。そのために抗生物質を含む培地で生育させる。こうすることによりアンピシリンを含む大腸菌のみが得られる。 *ブルー・ホワイトセレクションには、pBluescriptやpUC8などのプラスミドが使われる。これらのプラスミドには動画のようにβガラクトシダーゼ遺伝子が入っている。 また、プラスミド内のβガラクトシダーゼ遺伝子の内部には様々な制限酵素の認識配列がいっぱい並んだ「マルチクローニングサイト」という領域が存在する。そのため、我々がどのような制限酵素で遺伝子Aを切り出してきても、プラスミドに組み込みやすいようになっている。 培地にX-galごあると、大腸菌はX-galを取り込む。そして、プラスミドから発現したβガラクトシダーゼがX-gal(5-bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-galactopyranoside)を分解し、青色を呈する物質が生ずる。 よって、今回の動画の①のように、遺伝子Aが入らなかったプラスミドを持つ大腸菌のコロニーは青く染まり、遺伝子Aが入ったプラスミドを持つ②のような大腸菌のコロニーは白くなる。 ● 大腸菌に遺伝子を導入することで、大腸菌の分裂とともにその遺伝子が複製されるので、たとえば貴重な遺伝子を増幅させることができる。また、大腸菌がその遺伝子を発現することで生じたタンパク質を大量に得ることができる。 ● 遺伝子を運ぶもの(遺伝子部分のDNAを入れておくもの)をベクターという。ベクターにはプラスミドという細菌のもつ小さな環状DNAが使われることが多い(他にも、ウイルスがベクターとして使用されることも多い)。 ● 「ベクター」という語はもともと「運ぶもの」を意味する。数学・物理学の「ベクトル」も同じ語源である。 *厳密には、ベクターは「組換えDNA実験において制限酵素などにより切断したDNAの断片をつないで増幅させるために用いる自律的増殖能力をもつ(宿主細胞内で増えることができる)小型のDNA分子」のこと。細胞内で複製し、安定に娘細胞に分配されること、細胞内から容易に回収できることなどが良いベクターの条件である。 <Q.ベクター=プラスミドと思っていい?…厳密には、あまりよくない。ベクターは「遺伝子の乗り物」みたいなイメージ。ベクターには、プラスミド(原核細胞がもつ環状の小さなDNA)の他にも、ウイルスなどが使える。ベクターが「乗り物」、プラスミドが「自転車」みたいなイメージ。プラスミドの他にも、いろいろなベクターがある。> ● 外来遺伝子が導入された生物をトランスジェニック生物という(少し狭い定義だがトランスジェニック生物を「単離した遺伝子を胚的な細胞に注入したとき、その遺伝子を新たに染色体に組み込んだ生物個体のこと」と定義することも多い)。 <Q.どうして大腸菌にヒトのDNAを組込むの?意味はあるの?…たとえば、ヒト成長ホルモン遺伝子を導入したプラスミドを大腸菌の中に入れて大腸菌を増殖させると、大腸菌は自分の持つ染色体DNAのほかに、あなたが導入したプラスミドも複製してくれるので便利である。このように、『DNA断片を増幅させる操作』をクローニングという。大腸菌にヒトの遺伝子を導入し、ヒトのタンパク質を転写・翻訳によってつくらせることも可能である(その際は、大腸菌などの細菌にスプライシングのしくみが無いことに注意。スプライシングが起こってはじめて正常なタンパク質の情報を持つような場合は、あらかじめスプライシングが起きた後の成熟mRNAを逆転写してcDNAとし、それをプラスミドに組み込む必要がある)。> *cDNAについては以下の動画も参考にせよ。    • cDNA(相補的DNA) 高校生物発展   ● あるシャーレの培地から別のシャーレの培地にコロニーを位置関係がそのままになるように写し取りたい場合は、滅菌したビロードなどを使ってハンコを押すように移し替えたりすることがある(1つ目の培地にべたっとビロードをくっつけ、ビロードにコロニーを触れさせる。そのままそのビロードを別の培地にべたっとくっつける。これで別の培地にコロニーを写し取ることができる。このような手法をレプリカ法という)。 ● コロニーとは、培地上に形成された、細菌やカビ類、培養細胞などの目に見える塊を指す。たとえば細菌は、適当な環境条件(栄養・温度・pHなど)で速やかに分裂増殖し、一般に18~48時間の培養によりコロニーを形成する。 ● アンピシリンは抗生物質の一種であり、アンピシリン耐性遺伝子をもたない大腸菌は、アンピシリンを含む培地では生育できない。 ● X-galは、βガラクトシダーゼの基質の1つ。市販されている。βガラクトシダーゼによって分解され、青い不溶性の産物ができる(βガラクトシダーゼを発現しているコロニー[青色]を容易に見分けることができる)。 ● 大腸菌にDNAを効率よく取り込ませる方法にはいくつか種類が知られている(たとえば、急激な温度変化による方法[ヒートショック法]など)。 ● 遺伝子Aが乗ったDNAのような、プラスミドに組込もうとするDNA断片を「インサート」と呼ぶ。DNAリガーゼによってインサートとプラスミドがくっつくことを「ライゲーション」(DNA同士が繋がる反応)と呼ぶ。一度切ったプラスミドの末端が再び繋がってしまう(つまり、輪ゴムのようだったDNAを切って紐のようにしたのに、紐の末端同士が再びつながってまた輪ゴムのようになってしまった)こともあり、そのような反応を「セルフライゲーション」と呼ぶ。 *例題のについて、形成されるコロニーの数は厳密に決まっているわけではありません(同じ濃度の大腸菌懸濁液を同じ組成の培地にまいても、当然、形成されるコロニーの数には多少の揺れがある)。あくまでも理論上の話です。念のため。 0:00 実験の目的 1:31 様々な問題 4:07 目的の大腸菌の選別 6:49 例題 #高校生物 #遺伝子 #バイオテクノロジー

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#高2#高3#レベル2#バイオテクノロジー#講義

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