普段何気なく利用するインターネットの裏側では必ずシステムソフトウェアが稼働しています。
windowsやmac OSといったオペレーティングシステムやインターネットサーバがその代表格ですが、それらにはまだまだ脆弱な部分も多く、現在インターネット上では不正攻撃による個人情報の流出やシステム障害による公共サービスの停止といった問題が次々と起きています。
河野研究室ではそういった問題を解決すべく、コンピューターの根幹となるシステムソフトウェアを見直し誰もが安心して使えるインターネットを構築しようと日々研究を進めています。
Q「今いくつか研究を進めてますけども、その中の一つは仮想マシン技術といいまして、OSのさらに一個下のレイヤーで動くようなソフトウェアを使いましてOSそのものの安全性をしっかり保証していくとOSがなにかおかしな動きをしてしまっても、そこの部分をしっかり、それをこうおかしくなった事を見つけて自動的になおしていくような、そういう風な技術でありますとか、クラウドコンピューティングなんて言い方をされてますけどもインターネットの向こうに全てのコンピューターを置いてそのコンピューターの上でやりたい事を自由にやると、そのためにやっぱりシステムソフトウェア色々作っていかなくてはなくて、そういった開発なんかも進めております。」
河野研究室では実際にものを作らないと本当の意味での有用性がわからないという信念から、提案方式のアイデアだけではなく実際にシステムソフトウェアを作るという事にも力を入れています。
Q「基本的には色々なシステムソフトウェアの開発というのは一台のコンピューターを使ってこちょこちょするというのではなくて、実際のソフトウェアを作ってそれを色んな意味で本当に期待通りに動いているか実証研究しなくちゃいけないんですけども、そのために非常にたくさんの数十台とか数百台というコンピューターを同時に動かして動作を確かめていくという事をするんですけども、そのための機材、かなり特殊な機材になりますけどもそれを数十台揃えて研究を進めてます。」
実際に作るという考えはシステムソフトウェアの開発だけではなく、数十台のコンピューターを使い仮想インターネット環境を構築して使用してみるといった研究にも活かされています。
私たちの見えないところで大事な役割を担うシステムソフトウェア技術。
河野研究室では来るべき未来のネットワーク社会を見据え、更なる研究開発を進めていきます。
Q「システムソフトウェアというのは皆さんからすると兎角見えないソフトウェアなんで、魅力というのが伝えにくいところが実は一番の悩みなんですけども、でも言葉を、見方をちょっと変えるとやっぱりシステムソフトウェアの世界でなにか技術的なイノベーション、何か起こるとそのイノベーションのおかげで例えばwebを使って買い物をするとかって事が出来るようになっていく、インターネットでそういう事が出来るようになっていくと。みなさんが普段ごく普通に使ってるものが新しく出てくる時その後ろでは必ずシステムソフトウェアのイノベーションが必ずありまして、そういった自分たちがやってる技術がいつかそのイノベーションに繋がる、そういったところを今一所懸命にやってる、そこが一番の魅力ですね。」