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YouTubeを始めた理由と、高校生へのメッセージ|丸竹夷/YouTube高校さん④


その他
2022年12月3日

ばってんです ♨️
 
普段、授業動画で勉強する方も多いと思いますが、お世話になっているYouTuberの方の高校時代や大学時代を深く知る機会ってあまりないですよね。
 
また、勉強法や大学や学部の紹介については、ネットで調べたら結構情報が出てきますが、「どんなことを考えてどんな進路の選択をしたのか」とか「大学進学後の人生の道の選び方」がわかるものは少ないです。
 
学校の先生もそこまでは詳しく知らない場合があるので、これに関しては、実際に大学を卒業して社会で活躍している方の体験談を聞くのが良いと思います。
 
そこで今回は、教育大学から小学校の先生を経て、現在はYouTube上でわかりやすすぎる日本史の授業動画を作られている丸竹夷 / YouTube高校さんYouTubeのチャンネルokkeのチャンネル)に、高校時代の過ごし方から進路選び、大学での経験、さらには社会人になった後の話をじっくりとインタビューしました!
 
インタビューが盛り上がりすぎて、1つの記事に収まらず、4部構成になっています。志望校に関係なく、ぜひ普段の勉強に役立ててみてください!

 
勉強の休憩時間に是非読んで、やる気を上げてもらえたら嬉しいです。

YouTube高校・日本史まとめ

(映像でとてもわかりやすく日本史のストーリーを学べるチャンネルです。チャンネル登録もぜひ!)


今回はとうとう最終回です。YouTubeの授業動画の投稿を始めた経緯、高校生へ伝えたいメッセージなどを深く伺いました。

YouTubeを始めるまで

では引き続き、小学校の先生だった丸竹夷さんが、YouTubeでの授業動画の投稿を始めるに至った経緯などを聞いていきたいと思います!きっかけは何だったんですか?

小学校の先生になってから1年間は支援学級を受け持っていたのですが、実はまだいわゆる正式な先生ではなく講師の立場だったんですよね。採用試験の締切を知らなくて、講師しか間に合いませんでした。笑 

そうだったんですか!講師というのはどういう立場なのですか?

講師というのは契約社員っぽい感じですね。それから翌年に採用試験に受かって、先生として初任者研修が始まりました。(前回の記事

結構初任者研修は大変で、初任者の1年間は何もできていなかったんですが、それが終わって、先生としての2年目から余裕ができてきて、何かしようと思うようになりました。

そこでふと思い出したのが、浪人生の頃の日本史の先生の授業が面白かったなと。(前々回の記事

丸竹夷さんが、勉強の面白さに気づいたきっかけとなった先生ですね!

そうです!当時、自分の地元から予備校があった都市まで電車で通っていたのですが、その移動時間にYoutubeで日本史の勉強ができたらいいなと思っていたんです。でも当時はそんなYouTubeの動画は無かったんですよね。

先生になってからも探してみたのですが、やっぱり自分が受けた予備校の授業のような面白いものはまだあまりYouTube上になく、でもそういう動画は需要があるはずだと思っていました。

自分が大学時代に美術科にいたこともあり、動画という媒体の良さを活かして、黒板ではなくもっと映像を織り交ぜようと。美術的な発想やデザイン、あとは自分が小学校の先生として学んだ教え方のスキルもミックスさせれば、わかりやすい動画が作れるんじゃないかと思い、動画の作成を始めました。

これまでの伏線が、気持ちいいくらい回収されていきますね...!当時の授業をずっと覚えていて、それを再現されている感じですか?

予備校では、授業中は全くノートを取らず、理解に徹していました。で、講義を自分用に録音しておいて、自習時間にまた聞きながらノートをとるというのをやっていて、そのノートをまだ持っていたので、初めはそれを参考に、当時の授業を映像化するという方向性で作り始めました。

でも、自分でまた日本史を勉強し始めると、それ以上のことも知りたくなってきて、今はいろんな本を自分で勉強しながら動画を作っています。

なるほど、確かにいつも動画の概要欄の参考書籍は専門的ですよね...!でもめちゃくちゃわかりやすくて、いつも感銘を受けています。


YouTubeを始めてから

YouTubeの活動を初めて、大変だと感じることはありますか?

それがあまりなくて、この仕事が自分に合っているんだと思います。笑 よく編集が大変だと言われるのですが、自分は美術科だったこともあり編集が苦ではなく、小さい頃から、絵を描いたりとか、頭の中にあるものを形にしたりするのを面白いと思える人間なんですよね。

一般的な話として大変だと思うのは、自分を律することですね。この仕事は、朝何時まで寝ててもいいんですよ。笑 でも、この日の動画を出すから、この日までに台本作って、撮影して、編集して、とかを決めて、それに沿って自分でやっていく必要があります。

自分も大学生の頃は、必要に駆られないと朝起きられなかったんですが、いま自分を律してリズムを持ってできているのは、社会人を経ていることが大きいかもしれません。

確かに全て自分次第、って感じですよね。逆に、やってて嬉しいと思える瞬間はどういうときですか?

3月くらいに、高校生の視聴者の方から「受かりました」というコメントがくるときですかね。これは小学校では無かった経験なので、とても新鮮で嬉しいです。

YouTuberって何も役に立たないでしょ、と思う人も多いと思いますが、自分はおちゃらけたものではなく、人の役に立つものを作りたい、という思いでやっています。それが伝わっているのをコメントで確認できると、やっぱり嬉しいですね。

動画が跳ねるのも確かに嬉しいんですが、自分の場合は「これはバズるでしょ!」という感じで当てに行ってはないので、動画が跳ねたときは「なんでこの動画だけ跳ねたんだろう」という気持ちが勝ってしまいます。笑

当てに行かないのカッコいいです!いつ頃手応えを感じましたか?

動画を出し始めた最初の段階から、「あれ、意外にみんな見てくれるぞ」とは思っていました。もともとお金を稼ごうとは考えてなくて、高校の先生が授業で紹介してくれたりして、100人行けばいいなと思っていたので。笑

1000人に行ったら収益化ができるんですが、でもまだこれで生活できるとは全く思いませんでした。ありがたいことに1万人までは止まらずに行って、2万人に向かう途中で収益の目処も立って、これで生活できるなと思いましたね。

時間軸としては、半年で1000人行って、1年くらいで目処が立ったという感じです。コロナが流行って休校になったこともあり、タイミングも良かったのだと思います。

高校3年生は卒業しますが、1年生が新しく視聴者になっていくので、授業動画だと古いものも試聴してもらえるのがいいですよね。エンタメ系だと新しいものしか見られないので。

授業動画を作っている方が、どんな毎日を送っているか気になります。教えて頂いてもいいですか?笑

7:00頃には起きてますね。でもその日にやることが決まっているわけではないです。今日はこれしないと来週のこの動画に間に合わないよね、というのを考えて、その日の作業をやっていく感じです。

動画が出来上がるまでの流れとしては、まずは原稿を一気に作ります。原稿の作成が一番時間がかかります。大学の美術科とか小学校で学んだことを組み合わせて、構成を作って、歴史なので内容や表現もしっかり精査して、とやっていくと、1日じゃ原稿は作り終わらないですね。

原稿ができたら、そこから録音します。録音が終わるといよいよ編集なのですが、自分の場合は原稿を作る段階で、「ここは人のアイコンがこう動いて」とか頭の中で映像が出来上がっているので、それを形にしていくイメージです。録音と編集自体は1日かからず終わります。

自分で勉強していくと「前の動画は勉強不足だったな」と感じたり、歴史なので研究が進んで認識が変わっていたり、コメントで指摘をもらったりして、動画を作り直すこともあります。

苦に思わず、自分でスケジュールを組んで、妥協せず作られているのがすごいです。



高校生へのメッセージ

これまでも役立つ内容がたくさん出てきましたが、最後に改めて、この記事を読んでくださっている高校生の子たちに、メッセージをお願いします!

どんな経験をしても、それが活用できないことはありません。

自分も大学生のとき、初めは「ダンスとか訳分からん、男で踊るの?」と思っていましたが、結局大きな学びにつながって今に活きています。

何をしたとしても、自分がここで学んだことがここで活用できるな、というのを、振り返りながら考えて見つけていってほしいです。

とりあえずやる、というよりも、考えながらやるのが大事です。例えば野球でも、遅めにバットを振ったら、斜めに当たるからこっちにボールが行くんだなとか、考えて何かをするということをしていたら、いろんなものに活用できます。

自分は大学まで、いわゆる勉強をあまりしなかった人間ですが、勉強以外のことを通じて、人生に活用できるものを得ていくことができました。

教科の勉強だけではなく、考えてやれば、いろんな経験を通じて勉強できる、ということに気づいてほしいです!そういう勉強は必ずどこかで役に立ちますから。

丸竹夷さんのご経験を聞かせて頂いたので、説得力が段違いですね。お話をお伺いさせていただき、ありがとうございました!




いかがでしたか?
 
YouTubeに仕事の軸を移されてからも、これまで得てきた経験が存分に活かされていましたね。それは、最後のメッセージでもあった通り、何かのことを、ただやらされるのではなく、自ら考えながら経験されてきたからだと思います。
 
以前の記事(第二弾)でおっしゃられていたように、何かを経験しているときに「将来のこれに役立つな」とわかるものだけではなく、後から「ああ、これをやっておいて良かったな」と思えるケースもあるので、とりあえず今やっていること、好きなことを、能動的に考えながらやっていくのが大事なのかなと感じました。
 
読んでいただき、ありがとうございました〜。

この記事の著者

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ぶおとこばってん

ラ・サール中高→東大理1→計数工学科(数理情報)→UCLA院卒 社会を人から変える会社 okke の CEO YouTube上で、高校数学をじっくりコトコト深く解説中 頭があったまる記事を書いていきます ♨️

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