ダンスに転科に海外に... 激動の大学時代に得たものとは|丸竹夷/YouTube高校さん②
ばってんです ♨️
普段、授業動画で勉強する方も多いと思いますが、お世話になっているYouTuberの方の高校時代や大学時代を深く知る機会ってあまりないですよね。
また、勉強法や大学や学部の紹介については、ネットで調べたら結構情報が出てきますが、「どんなことを考えてどんな進路の選択をしたのか」とか「大学進学後の人生の道の選び方」がわかるものは少ないです。
学校の先生もそこまでは詳しく知らない場合があるので、これに関しては、実際に大学を卒業して社会で活躍している方の体験談を聞くのが良いと思います。
そこで今回は、教育大学から小学校の先生を経て、現在はYouTube上でわかりやすすぎる日本史の授業動画を作られている丸竹夷 / YouTube高校さん(YouTubeのチャンネル、okkeのチャンネル)に、高校時代の過ごし方から進路選び、大学での経験、さらには社会人になった後の話をじっくりとインタビューしました!
インタビューが盛り上がりすぎて、1つの記事に収まらず、4部構成になっています。志望校に関係なく、ぜひ普段の勉強に役立ててみてください!
- 第1回:勉強しなかった高校生が、学ぶ楽しさに気付いたワケ
- 第2回:ダンスに転科に海外に... 激動の大学時代に得たものとは(← 今回)
- 第3回:どんな人が向いている?小学校の先生時代の話
- 第4回:YouTubeを始めた理由と、高校生へのメッセージ
勉強の休憩時間に是非読んで、やる気を上げてもらえたら嬉しいです。
(映像でとてもわかりやすく日本史のストーリーを学べるチャンネルです。チャンネル登録もぜひ!)
今回は第二回で、大学時代の時間の使い方や経験、感じたことなどを深く伺いました。
大学での過ごし方
では引き続き大学時代についても聞いていきたいのですが、どんな大学生活を送っていましたか?
ダンスサークルにどっぷり浸かっていましたね。
ダンスサークルだったんですね!きっかけは何だったんですか?
福岡教育大学の数学科に入ったのですが、その友達がたくさんダンスサークルに入ったんですよね。実は自分は高校生の頃からマイケルジャクソンが好きで、真似をして踊れたのですが、その話をしたら「ダンスできるなら入ってよ」と言われて、そのまま入りました。笑
踊れるの憧れます... ムーンウォークとかもできるんですか?笑
できますよ!
すごすぎます!ダンスサークルって、外からしか見たことないですが華やかですよね。
自分も、ダンスサークルってヤンキーがたくさんいるところで怖いイメージがあったんですが、行ってみたら良い人ばっかりでした。
ある程度踊れたので認めてもらえたり褒められたりして、そのままハマっていきましたね。留年はしてませんが、学生の本分は失っていました。笑
今振り返って、ダンスサークルで学んだものは何だと思いますか?
基礎は大事ということですかね。
福岡教育大学は宗像という地域にあって、福岡の都会に行くには電車で30分かかるのですが、ある時から天神という都会エリアのダンススクールに通うようになりました。そしたらめちゃくちゃ上達したんですよね。お金を払って、ちゃんとした人に習ったら上達が早くなるというのは、浪人時代の予備校と同じくダンススクールでも痛感しました。(前回の記事)
ダンスをやるときには、基礎をおろそかにしてしまうというか、例えば今だとTikTokで流行ってるダンスだけ覚えよう、という人がいると思うんですが、それだとそのダンスしか踊れないんですよね。
でも、ダンスには基礎練習があるのですが、基礎をやっておけば応用は簡単で、見るだけでTikTokの流行りでも何でも踊れるようになるんです。作ることもできるようになります。基礎が大事ということに気づかせてくれたのがダンスの先生でした。
例えば数学でも、1Aがわかってないと2Bは理解できないと思うんですが、まさに基礎が大事だというのに気づいた経験は、その後も生かすことができました。
とても本質的な経験ですね!なぜわざわざ都会のダンススクールに行こうと思ったのですか?
サークルの先輩が通っていて、スクールの発表会のチケットを売られて、見に行ったんですよね。笑 そこで興味がわきました。
当時は、もちろんそんな経験を得ようとしてやっていたわけではありません。でも後で振り返ったときに、「こういうことを学んでいたんだな」というものが得られていて良かったです。
振り返ったときに、ただ単に「サークル頑張ってました、モテてました」みたいな感じではなく、何を学んだのかを言葉にできないと成長できないのではないかと考えています。
そして、何をしようと無駄なことはないのではないかとも考えています。浪人も無駄ではなく、学びになりました。結局はあとから何を学んだかを言葉にできれば、それで良いと思っています。
全ての経験を学びに変えているのが、とてもすごいなと思います。何か振り返るコツがあるんでしょうか?
自分は振り返りがクセになってますね。笑 お風呂に入ったときとかに、考えることが多いです。自分が作っているYouTubeの動画でも、例えば何かの動画が跳ねたときに、理由が知りたくて「なぜ」を考えるのが習慣化されています。
前回の記事から一貫して、「なぜ」を考える習慣が積み重ねられているのですね。
教育大学での経験
小学校の先生になるために、単科大学である福岡教育大学を選んだ経緯を前回伺いました。(前回の記事)
総合大学ではなく、単科大学に進学して感じたメリットやデメリットはありますか?
他の大学は経験していないのでわかりませんが、メリットとしては同じ志を持った人が多い点ですかね。やはり先生になりたい人が集まっているので。
でも意外と就職していく人も多くて、半分くらいは先生にならずに普通に就職したと思います。
半分就職するのは意外ですね!就職する人たちは、どこで進路を変えるんですかね。
教育大学で教職は必修なので、最初は多くの人が先生になるつもりで入ると思うんですが、「とりあえず来た」人とか、3年生のときにある教育実習で心が折れる人が一定数いますね。
なるほど。単科大学でのデメリットは何か感じましたか?
デメリットとしては、総合大学の方がおそらくもっといろんなキャリアの価値観に出会えていたと思います。
先生になると決めて入ったので、他の選択肢を全く見なかったんですよね。就活をする人も総合大学よりは少ないので、一般的な感覚からは少しずれてしまうのかなと。
環境は良し悪しですね。数学科で入学されてみて、どうでしたか?
実は、途中で美術に専攻を変えてるんです。笑
高校生の頃のリサーチ不足だったんですが、調べたのは高校の数学の先生の仕組みだったんですよね。笑(前回の記事)で、大学に入ると、小学校は免許がまた違うから、専門がいらないということを知りました。
1年生の最初から大学数学が意味わからなくて、初めの方のε-N論法でテンション下がっていたので「あと3年も数学やるのしんどいな〜」と思い、他の専攻でも同じ免許取れるんだったら、残りの3年間好きなものを勉強しようということで、元々興味があった美術に目が行きました。
美術が好きだったのですね。
はい、高校の途中で美大を考えていた時期もありました。就職とかして実世界で生き抜くのは大変なのかなと思って、辞めましたが。笑
実際にはどのような準備を経て、いつごろ転科されたのですか?
ダンスサークルの美術科の先輩に相談して、鍋パーティをしながら美術科に誘われたり、実際に専門でやることを聞いたりしてイメージを膨らませていきました。
あと、1年生の前期には転科を考えていたので、後期から美術科の授業を見に行くようになりました。美術科の授業を見ると、「図工ではこう教えましょう」とか、学校の授業でも使えそうなことを学んでいたんですよね。ε-N論法はさすがに小学校では使わないなと思ったので、2年から転科しようと決意しました。笑 移る人はごく僅かなので、かなり勇気のいる決断でした。
この経験を踏まえて、他の専門の授業を取ってみて、知らない世界に触れるのはオススメしますよ。
決断できるのがすごいです。大学生のときは、先生になった後のことは考えていましたか?
いえ、小学校の先生は子供の頃からの夢だったので、先生で一生を終えるつもりでした。
そうだったのですね、また先生時代のお話も楽しみにしています!
いま、大学生活を振り返って
大学生のころにやっておいて良かったと感じることはありますか?
まず一つ目はスタバでのバイトですね。
研修制度も整っていて、準社員みたいな方が教えてくれたのですが、その方の教え方が丁寧でハキハキしていてわかりやすかったんですよね。人に教えるっていいなと再確認しました。スタバにはそういう「この人いいな」と思う人がたくさんいて、給料は安かったですがとても良い経験になりました。
浪人中の1年全く喋ってないブランクもあり、人と関わるのが苦手だったので、そこで鍛えられたのも大きいです。スタバは自分から話しかけないといけないので... 笑
博多駅の中にある忙しいスタバだったのですが、忙しくて良かったなと思います。だらっとしてると勉強にならないはずですし、作業をどうすれば効率良くできるかも学ぶことができました。
当時はその日をどう乗り切るかに必死で、これは後から気づいたことですが、スタバはさすが世界的企業で、ビジネスとしての仕組み化がめちゃくちゃ上手く行っているんですよね。こういう学びもできて良かったです。
他には、海外に行ったことはとても良い経験でした。4年生の夏に初めて海外に行ったのですが、もっと早く行っておけば良かったと思います。
海外に行ったきっかけは何だったのですか?
実家に帰ったときに家族と話していたら、父親の職場の人がいて、「大学生のうちにできることしたがいいよ」と言われたんですよね。それで何ができるか考えたら、大学生って時間はあるけどお金はないなと。じゃあ時間がないとできないことをしようと思い、アメリカに一人で旅に行きました。
その方に感謝ですね。笑 それにしてもすごい行動力ですね!
絶対一人で行くべきですね。本物のカルチャーショックを受けました。ご飯のサイズがデカかったり、トイレのドアの下に大きい隙間が空いていたり、話には聞いていたんですが本当に文化が違うんですよね。理解した気になっても、その場に行かないと本当は理解できてないんだ、とそこで気づいて、今のYouTubeのスタイルにも繋がっています。
今まで学校でよくわからず習わされていた英語が、向こうで実際に伝わることにも驚きました。勉強って実を結ぶな、と。学んだらいいことがあるなと気づきました。
向こうに行ったら、自分のことを知ってる人が1人もいなくて、解放感を感じました。何をしても怒られないし、入ってはいけないエリアとかも自分で考えて行動して、何か起きたら全部自分のせいになるってすごい経験ですよね。
まさに、百聞は一見にしかずですね。アメリカにはどれくらいいたのですか?
当時はお金がなく、1週間で帰ってきました。もっといたかったのですが親に借金して行かせてもらっていたので...
ただ、全く違う文化に触れる経験が楽しかったので、また冬に行きたくなりました。読んでくださっているみなさんはほんと、お金を借りてでも、大学1年生の夏に行ってください。笑
そして冬はまた場所を変えて、中国の上海に行きました。歴史的にもいろんな国が入ってきてますし、建物にもいろんな文化があって面白そうだと。
現地では中国人の友達ができて、「普通の旅行者は行かない方がいいけど、中国人の自分がいるから何かあっても助けられる」と言われ、貧困地域などにも連れて行ってもらえて、学びになりました。
スタバで鍛えた対人力が活きたんですね。逆に、やっておけばよかったと感じることはありますか?
矛盾するようですが当時の自分には、バイトをするなと言いたいですね。笑 いま思うと、自力でお金を稼ぐことはできたなと思います。ブログでも、YouTubeでも、無料で踏み出せる一歩はいまなら探せばたくさんありますよね。
自分で何か価値を提供して、見返りがあるものをやって稼ぐという経験をしておけば、「何で稼げないんだろう」と考える力も付くし、行動力も付くし、良かったなと。才能はいらなくて、調べながらやればできると思います。
あとは、日本一周をやっておけば良かったなと思います。海外に行ったことで、日本がいかに良い国かがわかりました。日本では電車の中が静かだし、観光客にCD売ってくるような人もいないし、治安の良さって、国の中にいるとわからないんですよね。
「実は自分は日本のことを知らないな。」と気づくと、「じゃあ日本の旅行をしたい。」と思い始めました。が、4年生のときに海外に行ったので、そこから日本一周をする時間はありませんでした。
皆さんはぜひ、1年生で海外旅行に行って、そこから日本の地域も見て、日本を好きになってほしいなと思います。そうすると、日本のことを誇れるようになると思います。社会人になったらできないので時間がある大学生のうちがチャンスです。
いかがでしたか?
大学のときに自分でさまざまなことを考えて、決断して、動いて、全てを今への学びに変えているのに感銘を受けました。
やっておいて良かったことや、やっておけば良かったことは、自分も共感する部分が多く、特に声を大にして伝えたいです。
大学生になったらやりたいことを想像していると、受験勉強のモチベーションも湧くのでオススメですよ。笑
ただ、大学に入ると惰性で過ごしてしまう人も多いので、しっかりと自分で動くことが大事だなと改めて感じさせられました!
次回の記事では、小学校の先生になってからの話をじっくりと聞いていきます。
読んでいただき、ありがとうございました〜。