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成績が上がる子と上がらない子の違いとは?ぱたさんへのインタビュー⑤


その他
2021年9月17日

ばってんです ♨️

普段、友達と勉強する方も多いと思いますが、なかなか先輩方の高校生活を見る機会って多くないですよね。

でもよく考えてみると、自分が行きたい大学に行くためのコツは、実際に行った人に聞くのが一番確実な情報源です。東京大学であれば、市販でいろんな合格体験記が売っていますが、他の旧帝大はそうでもなかったりします。

そこで今回は、最後の模試までE判定で、先生と喧嘩しながら東北大に突っ込み見事に合格されたという武勇伝の持ち主、数学YouTuberのぱたさんYouTubeのチャンネルokedouのチャンネル、現在東北大学理学研究科代数学専攻修士1年)に、高校時代の過ごし方や、進路選び、さらには大学入学後の話をじっくりとインタビューしました!

内容が盛りだくさんすぎて、1つの記事に収まらず、5部構成になっています。どの記事も、日々の勉強にビシビシ役に立つはずです。

今回はついにラストの記事で、大学生活の思い出や、高校生へのメッセージがテーマです。大学生活で燃えたこと、塾講師をして見えてきた成績が上がる子の特徴などについて、深く聞いていきたいと思います。

勉強の休憩時間に是非読んでみて、やる気を少しでも上げてもらえたら嬉しいです。

(授業をするぱたさん)


大学生活の思い出

前回の記事までで、志望校や志望学部を決めた経緯や、進学してわかったことについて伺いました。ここでは、今年大学を卒業して大学院に進学されたぱたさんに、大学生活の思い出について聞いていきます。

大学生活で一番燃えたものは何ですか?

最初の3年間は部活に100%燃えてました。ただ、最後の1年間はコロナ禍で休部になってYouTube投稿を始めて、そこからはYouTubeに燃えてましたね。

YouTuberになったきっかけは何だったのですか?

実は、コロナがきっかけだったわけではなくて、コロナが流行り始めた雰囲気になる1週間前にYouTubeを始めました。その頃、体調を崩していたこともあり、就職はせずに大学院に行くことを決めていたのですが、大学院に行くと部活ができなくなるので、せっかくなので今のうちから好きなことをやり始めよう、と思い、YouTube投稿を始めました。

先見の明がすごいですね。笑 

すごいタイミングですよね。そしたらコロナ禍になって、部活も休部になり、弓道の練習による指の痛みも発生しなくなったので、YouTubeに本格的に力を入れ始めました。ただ、その後も部活にも力を入れて、一番最後の大会では全国準優勝まで行きました。

今はどういう生活を送っているのですか?

部活に関しては今はプレーヤーからは身を引いていて、コーチとして関わっています。修士課程は2年間なので就職のことも考えつつ、修士をしっかり修了できるようにノルマのような形で数学の研究をしています。笑 趣味としてYouTube活動も続けています。

大学生活を振り返って、後悔することはありますか?

1-2年生のうちから、真面目に勉強しておけばよかったなと...。また、もともとYouTuberをやりたいとは思っていたのですが、恥ずかしさや忙しさがあって始めるのをずっと躊躇っていました。大学1年生の頃から、周りを気にしないマインドを持てるとよかったなと感じます。

部活をやってなかったら、もっと華やかな生活が送れていたかな?と思うときもあるんですが、そうなると堕落していたような気もします...。自分を追い込みたくなる性分ですし、何回生まれ変わっても部活はやっていると思います。笑

それ以外はあまり後悔はないですね。「人生無駄なことはない」と考えていて、何かやって失敗したら、そこから対策をして成長をすれば良いと思っています。一般的にやらなきゃよかったと思うのは、犯罪くらいではないでしょうか。

ただ、失敗を失敗として残さないことは大事だと思います。失敗から逃げてしまうと5-10年後に後悔してしまうと思いますし、「あのときこうやって試行錯誤していたなあ」という引き出しを持っている方が、仕事を始めてから色んなことに経験を応用できるはずですよね。


生徒と接していて感じること

塾講師を5年ほどされているぱたさんに、いろんな生徒と接していて思う、成績が上がっていく子と上がらない子の違いを聞いてみました。

成績が上がらない子には、どんな特徴があると感じますか?

人間観察するのが好きで、受験生時代に河合塾でもよく人の行動を見ていたのですが、自習室に行って座っている時間を勉強時間だと思っている人がいました。親に行かされて、ぼーっと時間が経つのをただ待っているような感じで。本人は勉強した気になっているのかもしれませんが、何も身に付いていなくて、やっぱり成績も伸びないですね。

また、自分で工夫しようとしない人は成績が上がっていかないと思います。これに関しては、受験生時代にとても印象的なできことがありました。自習室で、3-4時間ただ英単語帳を眺めている人がいたんですね。興味があったので友達になって、「それで覚えられるの?」と聞いてみると、「こんなに時間かけているのに、全然覚えられない」と返ってきました。なんで覚えられないのに、その方法をやり続けてるの?と聞きながら、自分がそのとき良いと思っていた英単語の覚え方を共有してみました。

でも、その子はその方法を試そうとすらしなかったんですよね。

「単語を覚えることが目的なのに、覚えられていない」という自分の現状から目を背けて、「何時間単語帳を見ていた」という事実に自己満足してしまっていて、目的がずれてしまっているなと感じました。やっぱり成績は上がらなかったようです。

試行錯誤は大事ですね。ちなみに、ぱたさん流の英単語の覚え方とは?

英単語を見て日本語訳を言えなかったら、まず紙に列挙します。そして単語帳を一周すると、自分が覚えてない単語だけが並んでいる質の高い単語帳が出来上がります。あとはこの紙を完璧にしていけば良いので、3回連続で覚えていればOKとか、ゲーム感覚で覚えていっていました。

最後は仕上げとして、また一から単語帳を通して終了です。こうすると、単語帳の全体を読む機会はたったの2回で済みます。書き出すのは少し面倒なのですが、英単語帳を何周も読むよりは楽だと思っていました。

塾講師をされてからも、その違いは感じられますか?

「こうしたらいいんじゃない?」とヒントを出しても、やってみようとしないケースはありますね。そういう子はやはり目的を履き違えている場合が多いです。もちろんこちらから提示するヒントはただの一例で、それを自分なりに試行錯誤していく必要があるのですが、そのためには「勉強する目的」を持っていることが大事だと思います。「目的がずれてるよね」と言って変わる子もいますが、そういう子は「目的を達成したい」という気持ちがあるので受かっていきますね。

自分で工夫したり試行錯誤したりという気持ちが無い子は、元を辿ると将来何やりたいかが見えていない場合が多いと考えています。そういう子には、将来何やりたいかを考えるきっかけを提供するところから始めることもありますね。

学力の高い子が目的を持っている、わけではないのでしょうか?

目的の設定も含めて、自己分析については「やるかやらないか」なので、これはその時点での学力とは関係ないというのが自分の中での結論です。

将来の目標が無い子も多いと思います。何かアドバイスをお願いします!

自分は塾で、将来やりたいことが無い子に対しては2つのアプローチをとっています。

1つ目は、とりあえず大学と学部の目標を決めてしまうことです。現時点の実力では手の届かない大学にすると良いと思いますが、やる気が出てこないようであれば近めの目標でも良いと思います。将来やりたいことがないようであれば、大学に入ってからある程度融通の効く、経済学部とか工学部を勧めています。あとは、学力が高ければ、北海道大学の総合理系・総合文系のように、大学に入ってから学部・学科を考えられるところを勧めています。

2つ目は、若くしてどんどん行動している人の記事とか、大企業の新卒採用のページを一緒に読むこともします。小学生から株の運用していた人とか、若い頃にビジョンを持って起業した人とか、探せばいくらでも記事が転がっています。他にも例えば、その子がYOASOBIが好きであれば、所属のソニーミュージックがバズらせるために何をやっていたのかとかの記事を拾ってきたりしますね。大企業の新卒採用のページも、いろんな部門の情報がまとまっていて、「こんな仕事あるんだ」という発見につながりやすいです。やりたいことはあるけど、気づいていない、知らないだけ、ということが多くて、一緒に情報に触れていると、やりたいことが見つかっていくことがありますね。

いずれにせよ、少しでもゴールのイメージが見えると、そこから逆算して能動的に動けるようになっていきます。

ぱたさんのチャンネル登録も是非!)


いかがでしたか?

失敗を恐れずにチャレンジする大切さや、目的意識を持って、やり方を試行錯誤する大事さが、身にしみてわかりました。具体的なアドバイスも盛りだくさんなので、それこそどんどんやってみて、自分流にカスタマイズして頂ければと思います。

読んでいただき、ありがとうございました〜!

この記事の著者

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ぶおとこばってん

ラ・サール中高→東大理1→計数工学科(数理情報)→UCLA院卒 社会を人から変える会社 okke の CEO YouTube上で、高校数学をじっくりコトコト深く解説中 頭があったまる記事を書いていきます ♨️

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