レアメタル
簡単なまとめ
リチウム、チタン、白金(プラチナ)、レアアース(希土類)など、希少かつ工業的価値が高い金属のこと。
高性能製品に必要不可欠であることからハイテク産業での需要が高く、今後も重要性が高まっていくことが予想される。
需給上も、
- 産出国の偏り
- 産出国に発展途上国、政情不安定な国が多い
- 価格が不安定
といった問題があり、
- 備蓄
- 再利用
- 使用量の低減
などの対策が進められている。
レアメタルとベースメタル
金属にもさまざまな分類がありますが、経済界では主にベースメタルとレアメタルに分類します。
- ベースメタル・・・容易に入手可能で、大量に使用され、広汎に用いられている金属
- レアメタル・・・埋蔵量が少ない、もしくは精錬が困難で希少性が高く、かつ工業需要が存在するもの
例としては、
どちらも曖昧な言葉で明確な定義はありませんが、経済産業省は上記を含む計31種の元素をレアメタルと定義しています。
レアメタルの利用
レアメタルはほぼすべての電子部品に用いられていて、最近の家電にはほとんどコンピュータが載っていますからレアメタルは家中に溢れているわけです。皆さんが使っているスマホやパソコン、スピーカー、ワイヤレスイヤホン、生活の隅々にまでレアメタルは入り込んでいます。最早、レアメタルのない現代の生活はあり得ないのです。
このように、電子部品にはレアメタルはつきもので、特に高度な技術を必要とする精密な電子機械、また先端技術産業にとってレアメタルの有無は死活問題です。
つまり、ハイテク産業が発達した先進国でレアメタルの需要が高いということになります。
需給問題
これまでレアメタルの重要性を述べてきましたが、逆に言えばレアメタルが確保できなければ経済活動は大混乱に陥るということの裏返しでもあります。
レアメタルの需給の問題点として挙げられるのは、
- 産出国が偏っている
- 産出国に発展途上国、政情不安の大きい国が多い
- 取引量が少ないため、供給量・消費量の増減の影響を受けやすく価格が不安定
が代表的です。
このため、レアメタルを大量に輸入している先進国では、
- レアメタルの備蓄
- 使用料の低減
- 回収・再利用
が対策として行われています。
大都市には、廃棄された電子部品の中にレアメタルが大量に眠っているため、これを鉱山になぞらえて都市鉱山とも呼ばれています。
一方で、回収・再利用にはコスト面などの障壁が多く、なかなか進んでいないのが現状です。
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