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ケトン


概要

「ケトン」とは、ケトン基を持つ有機化合物のこと。ただしは炭素と酸素の二重結合で、は炭化水素です。

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ケトンは、似た化合物であるアルデヒドと比べると化学的に安定です。しかし、の構造のときは「ヨードホルム反応」を起こします。

詳細

ケトンとは

炭素と酸素の二重結合を持つカルボニルのうち、両端に炭化水素がついたの形がケトンです。似た構造のアルデヒドと比べ、には炭素が結合しているため反応性は低めです。

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さらに、極性の小さい炭化水素、極性の大きいカルボニルがあるので、極性溶媒にも無極性溶媒にも溶けます(*補足1)。

ヨードホルム反応

アルデヒドと比べて反応性の低いケトンですが、カルボニルにメチル基が直結する形では「ヨードホルム反応」を起こします(*補足2)。

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ヨードホルム反応は、以上の構造に水酸化ナトリウムとヨウ素を加えると、ヨードホルム反応の黄色沈殿を作りながらカルボン酸塩に変化する反応です。

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構造決定の問題などで超頻出なので、知識に不安があれば「ヨードホルム反応」の辞書を確認しておきましょう。

ケトンの製法

(1) 第2級アルコールの酸化

アルコールで勉強する通り、第2級アルコールの酸化によってケトンが生じます。

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(2) 酢酸カルシウムの乾留

最も単純なケトンであるアセトンの実験室の製法です。空気を絶って酢酸カルシウムを加熱分解すると、脱炭酸反応によってアセトンが生じます。ちなみに、このように空気を絶って加熱する操作を乾留といいます。

(3) クメン法

続いてアセトンの工業的製法です。フェノールの製法である「クメン法」の副生成物としてアセトンが得られます

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補足

  • (*補足1)もちろん低分子量の場合。
  • (*補足2)便宜上ケトンの反応として説明していますが、アルコールやアルデヒドなどでも起こす場合があります。詳しくはヨードホルム反応の辞書をチェック!

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