ホメオティック遺伝子
ホメオティック遺伝子とは
発生過程で分節遺伝子が分割した各体節がそれぞれ体のどの部位に分化するのかを決定する遺伝子のうち、
変異が生じると、体の一部が他の部位に置き換わる、ホメオティック突然変異が生じる遺伝子のことを指す。
高校生物では、ショウジョウバエの体節決定の遺伝子としてしか登場しないので、
「ショウジョウバエの体節決定遺伝子」
と覚えてもよいだろう。
ホメオティック遺伝子の詳細
ホメオティック遺伝子は、第3染色体上に8つある。
それぞれの遺伝子は以下の図で色で塗られた体節で発現する。
図から分かるように、1つの体節で2つ以上の遺伝子が発現する場所もある。各体節は、発現するホメオティック遺伝子の組み合わせによって、体のどの部位になるかが決まるのである。
遺伝子の並び順と、胚の前から後ろにかけての発現場所の順番が一致しているのが、面白いポイントだ。
また、全てのホメオティック遺伝子には共通した塩基配列があり、これを「ホメオボックス」という。
Hox遺伝子とのちがい
よく似た用語「Hox遺伝子」との違いを以下にまとめたので、しっかり区別できるようにしておこう!
ちなみに
ホメオティック遺伝子が一番最初に発見されたのはショウジョウバエだと言われている。
あるときショウジョウバエで、ホメオティック突然変異が見られた。突然変異体を解析した結果、原因遺伝子として同定されたのが、ホメオティック遺伝子である。ホメオティック遺伝子は、体節構造の決定に関わるとわかった。その後、ホメオティック遺伝子と同じようなはたらきの遺伝子群はほとんどの多細胞生物に共通して存在することがわかり、これをHox遺伝子と総称するようになったそう。
動画で学びたい方は、「おうち生物 ショウジョウバエの体節決定」をチェック!
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