メタンハイドレート
簡単なまとめ
天然ガスが閉じ込められた氷。
日本近海に大量に存在することが確認されており、政府が中心となって調査を進めている。
一方で、採掘が非常に難しく商業ベースで採掘できるようになるかは不透明。
商業的に採掘できれば、エネルギーが自給できるようになるうえ、石炭への依存を減らすことで温室効果ガスの排出削減にもつながる。
メタンハイドレート
メタン(天然ガス)を閉じ込めた氷。
氷の結晶の中にメタンが閉じ込められており、氷を溶かすとメタンが出てくる。
メタンを含むので可燃性で、「燃える氷」とも言われる。
資源量・地域
メタンハイドレートは海底や凍土地帯に存在する。
日本近海にも存在が確認されており、国主導で開発が進められている。
(経済産業省)
困難な採掘
深い海底のさらに地中にあるという性質上、採掘が非常に難しく採算をとるのは難しい。
現在、政府による試験的な採掘が行われているのみで、商業的な採掘は行われていない。
開発の意義
日本にとってのメタンハイドレート開発の意義は、
- 温室効果ガス排出削減
- エネルギー自給率の向上→貿易赤字の解消、エネルギー安全保障の強化
などがある。
メタンハイドレートによる天然ガスの利用が進み、石炭を置き換えることで、温室効果ガスや有害な大気汚染物質の排出を削減することができる。
また、エネルギー自給率が向上することで、大きく2つのメリットがある。
1つ目はエネルギー安全保障の強化である。自分の国で使うエネルギーを自分で賄えるようにすることで、外国にエネルギーを頼らなくてよくなり、外国にエネルギーの輸出を止められた時も安心できる。
2つ目は貿易赤字の軽減も可能になる。2023年、日本は天然ガスの輸入に6.5兆円を使った。これは言い換えれば、日本の富を6.5兆円外国へ流出させたということになる。メタンハイドレートの商業採掘が可能になれば、富を日本にもっと残しておくことができるようになる。
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