英語の授業で 「クジラ構文」 として学ぶことが多い、「no more A than B」 の構文について学びましょう。
なぜ「クジラ構文」と呼ばれているかというと、クジラのように人気だったり、クジラのように長かったり、クジラのように受験生を丸呑みしたりということではなく、下の例文が昔から有名だからです。
A whale is no more a fish than a horse is.
(馬が魚でないのと同様に、クジラは魚ではない)
ただ、こんな文章生きていても使わないので、ここでは別の例で成り立ちから確認してみようと思います。
大事な土台になるのは、no more than の訳出のイメージです。こちらを理解していない方は、先に no more than の辞書を確認して下さい!
では、その上でこの文を考えてみましょう。
He is no more a genius than I am.
まずは元となる英文を考えましょう。
比較級の辞書で見たように、than の後はいろいろと省略が起きていて、それらを復活させるとこんな感じです。
He is no more a genius than I am (a genius).
つまり、
という2つの文を、no more than でつなげています。
no more than は、no が more の比較の意味を打ち消してイコールの意味になり、さらには more の元々の形 many/much が持つ「多い」というニュアンスも打ち消され、否定的な意味になるのでしたね。
なので、ここでも2つの文を否定的なイコールでつなぐイメージで、
He is no more a genius than I am (a genius).
(私が天才ではないのと同様に、彼も天才ではない)
という訳になるのです!成り立ちを理解すれば簡単ですね♪

まずは、more が less になった形 no less A than B も考えてみましょう。
He is no less famous as an artist than as an actor.
ややこしいですが、省略されている要素を戻すと
He is no less famous as an artist than (he is famous) as an actor.
となるので、
という2つの文を、no less than でつなげています。
no less thanは、 no が less の比較の意味を打ち消してイコールの意味になり、さらには less の元々の形 little が持つ「少ない」というニュアンスも打ち消され肯定的な意味になるのでしたね。
なので、ここでも2つの文を肯定的なイコールでつなぐイメージで、
He is no less famous as an artist than as an actor.
(彼は、俳優として有名なのと同様に、芸術家としても有名だ)
という意味になることが納得できます。

最後に、no more A than B と同じ意味で、not any more A than B という形で出ることもあるので、これも押さえておきましょう。not + any で「全く〜ない」 でしたね。
This restaurant is not any more popular than that bookstore.
(あの本屋が人気がないのと同様に、このレストランも人気がない。)
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