【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
腎臓における、グルコースのろ過量・再吸収量・尿中へ排出される量を示したグラフについて講義します。
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• 腎臓 高校生物基礎
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• 腎臓の計算問題(再吸収量の求め方) 高校生物基礎発展
● 健康な成人の場合、糸球体からボーマンのうへろ過されたグルコースは、細尿管でほぼ100%再吸収される。しかし、血糖値が異常に高い糖尿病患者の尿中には、グルコースが大量に排出される。この事実は、グルコースの再吸収には細尿管に発現する輸送体(細胞膜に埋め込まれた、物質を輸送するためのタンパク質。今回の場合、グルコースを輸送する。その輸送能力には上限がある)が必要であること、また、その輸送能力を超える量のグルコースがろ過されると、再吸収されなかった一部のグルコースが尿中に排出されることを意味する。
● 正常な血糖値は、およそ100mg/100mL(質量パーセント濃度0.1%)である。
● (何らかの原因で)血しょう中のグルコース濃度が正常な範囲を超えて高くなっていくと、再吸収しきれなかったグルコースが尿中に排出されるようになる(再吸収できる量には限界がある)。
● 正常な血しょうグルコース濃度では、グルコースろ過量=グルコース再吸収量となっていて(ふつう[正常な血糖値の範囲では]、グルコースはすべて再吸収される)、尿中に排泄されるグルコース量は0である。
● (ろ過されるグルコース量)ー(再吸収されるグルコース量)=(尿中に排泄されるグルコース量)の関係になっている。
(赤いグラフ[ろ過量]の高さー緑のグラフ[再吸収量]の高さ=黄色のグラフ[尿中へ排出される量]の高さ)
これは、「再吸収しきれなかった(グルコース)量が尿中に出てきてしまう」ということを表している。
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