【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
種分化と地理的隔離・生殖的隔離について講義します。
自然選択の講義はこちら。
https://youtu.be/8g8eiHFH_i4
中立説・遺伝的浮動の講義はこちら。
https://youtu.be/HiT0k2hhhsU
● 地理的な障害などにより同種の集団の間で自由な交配ができなくなったとき、これを地理的隔離という。地理的隔離が種分化を促すと考えられている。
*厳密には、地理的隔離とは「海峡など生物の移動を妨げる外的障壁によって生じる、集団間の遺伝子の移動の減少あるいは阻止」を指す。
*「隔離」とは、「集団間の遺伝子交流が何らかの要因により妨げられること」をいう。
●地理的隔離がきっかけとなって起きる種分化を異所的種分化(いしょてきしゅぶんか)という。
*地理的隔離によって、異なる環境に小集団が分かれれば、それぞれの環境に働く自然選択の方向が異なることもあり得る(それぞれの環境で、有利な遺伝子が異なることもあり得る)。そのような事情も、種分化に寄与すると考えられる。
*地理的隔離によって、小集団に分かれた場合、遺伝的浮動の効果が大きくなる(遺伝的浮動の効果は、小さい集団で大きくなる)。そのような事情も、種分化に寄与すると考えられる。
●隔離は、地理的でない場合もある。たとえば、性成熟の時期の違いや、鳴き声の違いにより隔離が生じ得る。そのような違いを引き起こす突然変異をもつ集団ともたない集団との間に、生殖的隔離が生じ、種分化が起こることもある。このような、「地理的隔離を伴わずに」起きる種分化を同所的種分化(どうしょてきしゅぶんか)という。
●地理的隔離などが原因となり、交配が行われず子孫を残せなくなった状態を生殖的隔離という(もしくは生殖隔離という)。生殖的隔離は新しい種が形成された状態である。
●種の定義は色々あるが、「その集合の内部で、交配が可能な子孫をつくり続けていくことができる個体の集合」を種(生物学的種)とすることが多い。
*厳密には、生物学的種は"自然条件下で実際に、あるいは潜在的に交配し、ほかの群とは生殖的に隔離されている生物の一群"である。異所的な集団(異なる場所にいる集団)あるいは異時的な集団(生殖時期が異なる集団など)に関しては、生殖的隔離の存在を直接検証することができないため、様々な間接的な証拠に基づいて生殖的隔離の有無を推測するのが一般的である(なお、生殖的隔離の程度は、しばしば連続性を示すので、同種か別種かの区別は絶対的なものではない。また、もっぱら無性生殖を行う生物に対しては生殖的隔離の概念を適用できない)。
雑談:歴史的には、種の区別は、形態的な観察(見た目)に基づいて行われてきた。形態の似た(見た目が似た)生物集団を一つの単位と見なし、固有の名前が与えられてきた。このような(ある意味"素朴"な)種の概念を形態的種概念という。形態的種概念は、種として区別する基準があいまいで、主観的である。
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